日本文化

お茶の製法!違いはどこにある?

日本文化

日本の緑茶も、中国の烏龍茶も、イギリスの紅茶も、
もとは同じ茶の葉だということを
知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も、初めて「原料は同じ」と聴いたときは、
本当に驚きました。
同じ原料でも、色も香りも全く異なるのは、
茶を摘んだ後の製法が異なるからなのです。

様々な種類があるお茶。
それぞれ、どのように製造されるのでしょうか。

 

煎茶 の製法

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日本茶の基本の製法は煎茶の製法です。

まず、茶園から摘み取られた茶の芽を蒸します。

その後、弱く揉みながら熱風の中で攪拌し
乾燥させます。
揉みながら乾燥させることで、
緑茶特有の色調と香味がでてきます。

一度乾燥を止めると重りをかけて
水分が均一になるように、

しっかり長時間揉みます。

水分が均一になったら、再び熱風の中で攪拌し、
揉みながら乾燥します。

仕上げは、針型に形を整えながら乾燥させます。
出荷の前に、形を整えて、茎などを取り除き、
火入れして独特の味と香りをひきだすと完成です。

 

玉露も番茶も製法は煎茶と同じ

独特の甘みがあり、香りもよい玉露も
製法は煎茶と同様です。

煎茶との違いは、栽培方法にあります。
煎茶用の茶葉は太陽を浴びながら栽培するのに対し、
玉露の場合、収穫前になると茶畑を蔽って陽光を遮ります。

テアニンは、日に当たるとカテキンに変化するのですが、
日に当てない玉露は、テアニンの含有量が煎茶より増加します。
その為、苦みがすくないまろやかな味わいになるのです。

番茶も製法は煎茶と同じです。
番茶は、硬くなった新芽や茎などを原料としています。
そのため、味わいが煎茶よりもスッキリしているのです。

 

抹茶

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抹茶も、玉露と同様に、摘み採る3週間ほど前から
茶畑を覆って光を遮ります。

抹茶の製造工程は揉み作業を行わないいので、
煎茶よりシンプルです。

摘み取られた茶は、煎茶よりも短時間で蒸して、
乾燥させます。

その後、葉を細かく切断し、固い茎や葉脈部分を取り除くと
「てん茶」ができあがります。

「てん茶」の形で保存し、出荷する直前に石臼でひいて
袋につめます。

 

玄米茶

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玄米茶は、番茶、または煎茶を強火で加熱したものに
炒った玄米を混ぜ合わせて、
独特の香ばしい香りをつけたお茶です。

玄米茶に用いられる炒り玄米は、精白したもの、
つまり白米を使用します。
白米を蒸し上げ、
その後、粒同士が貼りつかないように
ばらしながら
お米を乾燥させます。
そして、米を炒ります。

充分に炒ることで、独特の香りをひきだします。

玄米茶の中に良く入っている白い小さなポップコーンのようなものを
「花」と呼びます。
もちきびを高温の釜の中に入れてはじけさせたものです。

 

ほうじ茶

煎茶や番茶を強い火で炒ったものがほうじ茶です。

ほうじ茶は、家庭でも作ることができます。

焙烙(ほうろく)という磁器を使いますが、
厚手の鍋やフライパンでも大丈夫。
煎茶や番茶を強火で炒ればほうじ茶の完成です。

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ウーロン茶

ウーロン茶は、茶葉を発酵させて独特の香りを出しています。
そのため、煎茶とは、大きく製造工程が異なります。

まず、大きい葉を摘み、晴天時は天日にさらして、
しおれさせます。

ドラムの中に茶葉を入れて回し、発酵を促進します。
葉の周辺が赤褐色、中央部は緑色のままの
半発酵状態になったら、釜で炒り、発酵を止めます。

その後、上から圧力をかけて揉んだ後、
布で茶葉を包み込み、転がすようにしてしぼりながら
茶葉を締めます。

こうして、乾燥と締めを繰り返して一度、塊状にします。

その後、茶葉の塊をほぐして、水分量を少なくし、

形が元に戻らぬようにじっくりと乾燥させて完成です。

 

紅茶

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紅茶も発酵させたお茶なので、
製法はウーロン茶と同じ流れです。

茶葉を、しおれさせ葉をやわらかくした後、
圧力をかけて揉み、発酵を促進させます。
紅茶はウーロン茶よりも、十分発酵させることで、
より深みのある色合いと香りを作り出すのです。

 

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