日本文化

懐石料理の順番には意味は?流れを解説します

日本文化

茶道では正式な茶事の場合、抹茶を飲む前に懐石料理が出されます。
懐石料理とは、美味しい抹茶をいただくための料理なのです。
茶懐石とも呼ばれます。

ですから、お酒を楽しむ為の豪華な会席料理とは、その目的が違います
抹茶の美味しさを引き出す懐石料理の順番には
きちんと意味があるので、紹介しましょう。

 

懐石料理の順番 ①ご飯、汁物、向付け

 冒頭で述べたように懐石料理はあくまでも
最後に出される抹茶を
最高においしく飲むために出されるので
料理の内容はシンプルです。

基本的には一汁三菜ですが、
最初に出されるものは
ごく少量のご飯です
逆に会席料理では、先付という前菜、いわゆるお通しが出て、
お酒が出されますし、ご飯は最後です。順番が完全に違いますね。

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炊きたてのご飯をほんの一口分、これは亭主が客によく来て下さった、
という心を表しているのです

抹茶はかなり濃い味がします。空腹にいきなり強いカフェイン成分の
ある抹茶を身体に取り入れるのは
あまりよくないですし、
軽めにお腹に何か入れておいた方が、
抹茶もよりおいしく感じられます

ですからすべて少量ずつお腹がいっぱいになり過ぎないように
工夫されています。

次に出されるのが汁物。味噌汁が多いですね。合わせ味噌が一般的です。

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さらに刺し身などの向付。酢のものなども出されます。
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季節を感じる旬の食材が使われます。
 暑い季節の茶事には生の刺し身は出されないことも
心遣いの表れですね。 

 

懐石料理の順番 ②椀物、焼き物

 椀物は煮ものなどで季節の食材を取り入れたり、出し汁が凝っていたりと
懐石料理の中でも大事な料理になります。
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さらに、焼き物。主に焼き魚が出されます。
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全て、季節を取り入れた食材でできたてを出すのです。
ここまでが懐石の基本の一汁三菜とされます。

 

懐石料理の順番 ③強肴、小吸物

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和え物や炊き合わせなどの少量の料理強肴と、
口をあらためるための
箸洗という小吸い物が出されます。
ここまでが食事らしい料理で、このあと
献酬といって
お酒を酌み交わします

 

懐石料理の順番 ④八寸、湯桶、香物

 八寸海のものと山のものを合わせたお酒に合う肴が出されます。
そして湯桶(ゆとう)。
おこげや炒り米にお湯を注いで塩をかけられています

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香物漬物で、懐石料理の最後になります。

 

懐石料理の順番 ⑤いよいよメインの主菓子と濃茶

 これまで10種の料理が出てきたのは
この濃茶を飲むためのものだったのです
お酒も進み、そろそろビシッと締まった抹茶の苦みを
味わいたく
なるようにできているのですね、懐石料理。

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目と舌で楽しんだ心づくしの懐石料理の時間が
ここで空気が変って心地よい緊張感が再び茶室に漂います。

 

強烈な抹茶の旨味を引き立てるような
季節感たっぷりの主菓子が出されます。
そして茶道のメインどろりとした独特の舌触りと
芳醇な香りの
濃茶がふるまわれます。

さらにこのあと、干菓子と薄茶が出されて、茶事が終了となります。 

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さて、懐石料理は
一口のご飯が最初に出て
抹茶を飲むためにあること
おわかりいただけましたか?

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この懐石料理をコンパクトにまとめてお弁当にしたものが
点心といいます。
茶道の点心についてはこちらのサイトで紹介されて
いますので、
参考にしてくださいね。
和美×茶比
茶会の点心の作法は?

季節感たっぷりの心づくしの懐石料理、
機会があったら是非
その美しさと美味しさを堪能して下さい。

 

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