茶道のお稽古を初めて、最初の難関は正座。
お点前を終わっていざ立ち上がろうとしたら、
痺れが切れて立ち上がれなかった・・・という経験は
誰もが一度はありますね。
正しい姿勢で正座ができれば、
痺れや膝の痛みを避ける ことができます。
コツをつかんで、痺れない正しい正座の方法を
覚えましょう。
なぜ正座すると痺れるの?
ピリピリと電気が走る感じがしたり、
ジーンとして感覚がなくなってしまう痺れ。
そもそも痺れとはどういう状態なのでしょうか?
痺れは、末梢の神経の機能が低下して、
異常電流が流れることで発生します。
正座をすると、膝下に体の重みがかかり、
血管が圧迫されて血流が悪くなるため、
神経に必要な酸素が行き渡らなくなります。
さらに、神経は、体の重みによっても
直接圧迫を受けるため、
末梢神経の機能が一気に低下してしまうのです。
そこで、末梢神経が「ピリピリ」した痛みを
走らせて異常事態の発生を知らせているのです。
まずは着るものが大切
痺れは、自分の体重で血管と神経を圧迫することが
原因だとわかりましたね。
痺れを軽減させるには、血管と神経を圧迫する原因を
できるだけ排除することが必要です。
ジーンズやタイトスカートなど、
身体を締め付けるような衣類は
避けた方がよいでしょう。
女性ならフレアスカートがオススメ。
どうしても身体にフィットした洋服がよいと思う方は、
せめて、ストレッチ素材のものにしましょう。
和服はピッタリと身体にフィットしているようですが、
腰から下は以外とゆったりしているので、
あまり痺れないのです。
男性の場合は、洋服よりも袴姿の方が
正座は楽なようですね。
正しい正座の仕方は?
血管と神経を、できるだけ圧迫しないことが
痺れないコツです。
身体を傾けると、どこかに集中して体重がかかり、
その場所がすぐに痺れてしまいますね。
身体の重さをなるべく分散させるように
座ることが大切。
重心が前後左右の中心にくるように意識しましょう。
そうすると、背筋が自然と
一直線に伸びてくるはずです。
これが正しい正座の仕方です。
ただし、同じ箇所が圧迫され続けることがないように、
前後左右に重心を少しずつ動かすと痺れが和らぎます。
膝下も、畳や座布団に接する部分を広くすると、
身体の重さが分散して かかることになります。
といっても、わかりにくいでしょうが・・
少しだけ膝の間を広げて、
足が八の字の逆向きになるように・・
「O脚」気味に座るとよいでしょう。
痺れても慌てずに!
いくら正しい姿勢で正座をしても、
長い時間座っていれば
必ず痺れてきます。
そんな時でも絶対に慌てないように!
無理に立ち上がろうとして、転んでしまった・・・
ということもあるんですよ。
痺れたなと思ったら、膝立ちをして、
かかとを浮かして、
足の指に体重をかけて伸ばしましょう。
感覚がないほど痺れていたら、
無理に足指に体重をかけないでくださいね。
足の指が動かずに、突き指・・なんてこともありますので。
感覚がない場合は、血流が戻るように足を伸ばして
しばらく休みましょう。
とにかく、無理をせずに。
痺れがある程度おさまってから
ゆっくり立ち上がるようにしないと、
思わぬ怪我をすることがありますよ。
どうしても辛い場合は、正座椅子
膝を怪我したことがある方など、膝が深く曲げられずに
正座が辛いという方もいますね。
また、寝不足や飲みすぎなど、体調が悪い時、
足がむくみ気味の時は、
正座するとすぐに痺れがきてしまいます。
そんな時は無理をせずに正座イス(閑座)を使いましょう。
正座イスは、高さ10cmほどの小さな台のようなもの。
お尻の下に入れて座ります。
折りたたみ式のものもありますので、持ち運びにも便利です。
さあ、これで、皆さん、正座は恐ろしくなくなりましたか?
一番の痺れないコツは慣れです。
怖がらずに、機会を見つけて正座しましょう!
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