茶道

茶入の仕覆(裂地)の種類にはどんなのがある?

茶道

お茶席で茶入と茶杓と一緒に
拝見に出される仕覆(しふく)。

茶入れを始めとする薄茶器や
茶碗などの道具類を入れる袋です。

宗や元から伝わり、足利義満らの時代より
名物と言われる茶器に使われました。

その頃の仕覆は古代裂や名物裂(めいぶつぎれ)
作られているのですが、
その美しい仕覆の種類を紹介します。

 

茶入の仕覆の種類

中国で織られた名物裂と呼ばれる
仕覆の主な種類
をあげてみます。

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  1. 金襴(きんらん)平箔(ひらはく)という漆を塗った紙に
    金箔を置いて糸状に切ったものを織り込み、
    文様を作っています。
    kakuryu[1]
    金糸で文様を単色の生地に織りこみます
    縦縞や格子の生地に金糸を使う模様もあります。
    大名物「円乗坊肩衝茶入」や「橋立茶入」などの
    仕覆に用いられています。
     
  2. 緞子(どんす)

    経糸(たていと)と緯糸(よこいと)で
    模様を織る絹の織物です。
    光沢があって重量感があり、仕覆の中でも
    格が高いものです。
    img[1]
    名物の茶入によく使われる仕覆です
    大名物「油屋肩衝」「伊木肩衝茶入」
    「珠光文琳茶入」「宗悟茄子茶入」
    などに使われて有名です。
  3. 間道(かんどう) しま模様があります。縦縞、横縞、格子縞などがあり、
    中国広東地方で作られた絹織物であったことから
    この名がついたようです。
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    千利休が間道を茶入の仕覆に使ったのが
    最初であるとされています。
    大名物「志野丸壷」の仕覆として使われれる青木間道や、
    大名物「朝倉文琳茶入」の朝倉間道などが有名です。
  4. 錦(にしき)

    二色かそれ以上の色糸を使い、
    一本の糸にして織ります。
    金のような美しい織物として古くから重宝されてきました。
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    大名物「油屋肩衝茶入」に使われています。
  5. モール(莫臥爾)
    桃山時代にペルシャやポルトガルから渡った織り物です。
    回々織、毛宇留、毛織などとも書き、
    元々は「mogol」というポルトガル語です。
    金や銀などを絹の糸に巻き付けて
    文様を織り込み出したものです。
    金モールや銀モールという分け方もあります。
    daf143[1]

今回は茶入の仕覆の裂について紹介していますが、
名物裂などについてはこちらのサイトでも紹介されていますので、
参考にしてください。
和美×茶比
茶道の裂地とは?柄や種類についてご紹介します

 

そもそも何のために裂地があった?

名物裂と呼ばれる高価な裂地は元々、
寺社の高僧たちが用いる袈裟(けさ)、帳(とばり)、
打敷(うちしき)として使われました。

また、能や猿楽の装束としても、大名を始めとする
武将たちの衣装としても大いに活用されてきました。
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茶道ではこれまでに紹介したような茶入の仕覆や、
帛紗(ふくさ)として使われますし、
書画の表装、掛け軸にも使われたので、
より芸術的価値の高い美術品として鑑賞されるようになります

特に、茶道では名物とされる茶入れに見合う付属品として
裂地の価値も重要視されるようになります。
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まとめ

金箔糸、銀箔糸で織り上げられ、大変豪華な金襴
名物裂のうちでも最高位です。
茶入れだけでなく袈裟や能装束、表装裂などに用いられます。

先染めした経糸(たていと)と緯糸(ぬきいと)を用いて
文様を織り出した絹織物の緞子(どんす)。
渋くて深みがある色で、光沢と厚みが特徴です。

室町時代以降、縞模様、格子縞などの斬新な
模様が喜ばれた間道(かんとう)。

日本でも飛鳥、奈良時代より織られてきた錦(にしき)。
代表的なものに「蜀紅錦(しょっこうにしき)」
「いちご錦」などがあり、金襴よりも重厚な美しさが特徴です。

絹糸に金や銀を巻き付けて模様を出すモール
南蛮貿易でもたらされた特徴ある織物です。

茶入れの仕覆にはそれぞれ特徴ある種類があり、
また日本の文化の歴史と深く関わっているのですね

 

 

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