焼物辞典

信楽焼のたぬきってどんな意味があるの?

焼物辞典

突然ですが、皆さん、コレクションしているものはありますか?
実は、私は招き猫を集めています。
すでに100匹近くも(笑)、集めてしまいました。

というのも、招き猫は、陶器・木彫・張子と素材も様々。
その上、色使い、手のあげ方など様々なバリエーションがあるので、
集め出すとキリがないのです。

一方、同じ縁起物として有名な「たぬき」の置物は、
産地は信楽、スタイルも色もほぼ一通りです。
さて、この信楽焼のたぬきには、どんな意味があるのでしょうか?

 

「たぬき」はなぜ縁起もの?

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信楽焼のたぬきは、縁起物として喜ばれ、
入り口でお客様を迎えるように置かれていますね。
これは、「たぬき」が「他を抜く」と洒落て、
「商売繁盛」を祈願して置かれているのです

時には、「不苦労」と洒落て、「ふくろう」と並んで
置いてあるお店もありますね。

さて、そんなたぬき、なぜ、信楽のものが有名なのでしょう?

 

信楽のたぬきを有名にしたのは天皇陛下だった!

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編み笠を被って少し首をかしげ、右手に徳利、
左手に大福帳を持った愛らしい信楽焼のたぬき。
日本国内、どこに行っても、
店先に立っている姿をよく見かけますね。

実は、このたぬきを全国的に有名にしたのは
昭和天皇なのです。

昭和26年、天皇が信楽を行幸された際、
日の丸の旗を持ったタヌキを沿道に並べて歓迎しました。
この光景をご覧になった、昭和天皇は感激し、
歌を詠まれました。

をさなきとき あつめしからに なつかしも
しからきやきの たぬきをみれば

昭和天皇が目を細めて、ズラリと並んだたぬきを
ご覧になって笑ってる姿が目に浮かびますね。

そのエピソードがマスコミに取り上げられ、
信楽焼のたぬきは全国で有名になったのでした

 

信楽のたぬきはいつ生まれた?

信楽のたぬきが生まれたのは、明治時代。
陶芸家の藤原銕造が作ったものが最初と言われています。

京都清水焼の窯元で11歳のときから修行していた銕造は、
月夜の晩に、ポンポコと腹を打つたぬきの姿に魅せられ
やきもので再現しようと考えました。

信楽に住みついてから、本格的にたぬきの制作に入ります。
信楽は、京よりも窯が大きく、
大き目の陶器を制作できたので、
等身大のたぬきを次々と作ったそうです。

初期のたぬきは野性的でしたが、
だんだんと愛らしいスタイルに改良されていきました。

そして、時代を経て、今のスタイルに定着したのです。

 

信楽焼のたぬきの意味

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大きな目と大きなお腹。首をかしげて立つたぬき・・
憎めないこの姿かたちは「八相縁起」と呼ばれる
縁起を表しているそうです。

信楽町観光協会のホームページに
この「八相縁起」の詳しい説明が出ていたので、
引用します。

1) 笠
思いがけない災難をさけるため、普段から準備。

2)大きな目
  周囲を見回し気を配り、正しい判断ができるように。

3) 笑顔
お互いに愛想よく

4)徳利
  人徳を身につけよう

5)通い帳
  信用が第一

6)大きなお腹
  冷静さと大胆さをもちあわせよう。

7)金袋
  ずばり!金運。

8)尾
  何事もしっかりとした終りを!

信楽のたぬきのスタイルには、商売で心がけるべき教えが
表されているのですね。

 

たぬきがいっぱいの信楽の町

全国的に有名なたぬきですが、
もちろん、信楽の町に行けば、
至る所でたぬきが出迎えてくれます。

まずは、信楽高原鐵信楽駅に着けば、大きなたぬきの
電話ボックスが迎えてくれます。

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町に入れば、陶器のお店や窯元の店先には
屋根まで届くほどの大きさのものから、
小さなものまで、数え切れないほどのたぬきが
迎えてくれます。

たぬきを制作している信楽の窯元は、
今は、20軒以上もあり、
「八相縁起」に基づきながら、それぞれの窯元で、
特徴のあるたぬきを制作しています。

千円を切る豆たぬきから、
十万円を超える等身大たぬきと
サイズのバリエーションも豊富。

信楽の町を歩けば、自分のお気に入りのたぬきが
必ず見つかりそうですね!

 

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