焼物辞典

備前焼の特徴とは?人間国宝も紹介!

焼物辞典

茶褐色の地肌に、作意のない様々な模様が浮き出る備前焼。
我が家には備前焼の花瓶があるのですが、
和花はもちろん、洋花にもしっくりとあいます。
そして、部屋のどこにおいても、
落ち着いた存在感があるのです。

若い頃は「地味な焼き物だな・・」と
あまり好きではなかったのですが、
年齢を重ねるにつれ、
その素朴な味わいに惹かれるようになりました。

備前焼にはどんな特徴があるのでしょうか?

備前焼の特徴

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備前焼は、釉薬を使わず、
堅く焼しめられることが特長です。

その魅力の一つは、茶褐色の地肌。
備前焼の肌は、鉄分が入った土が、
「酸化焔焼成」されることで、
赤身の強い茶褐色になるのです。

そして、肌に生じた窯変の模様が
さらなる魅力を呼び起こします。
窯変は、焼成中に窯内で生じたもので、
一つとして同じものがないのが特徴です。

備前焼は、「使い込むほどに味が出る」と言われ、
派手さはありませんが、
飽きがこない焼物と高く評価されているのです。

 

備前焼の歴史

備前焼は、岡山県備前市周辺で作られる陶器です。
歴史は平安時代に遡り、
日本の六古窯の一つに上げられます。
鎌倉時代には現在のような、茶褐色の陶器が
焼かれていました。

桃山時代、茶道の発展とともに、
備前焼は水指を中心に人気が高まりますが、
江戸時代には、鉢や酒徳利など実用品の生産が
中心になりました。

昭和に入ると、金重陶陽らが、
桃山陶への回帰をはかります。
芸術性を高め、備前焼の人気を高めました。

窯変の種類

焼成時の灰や炭が焼き物に付着し、
窯の中で変化して生じた模様が窯変です。

窯の中の場所や炎の強さ、灰の量によって
模様が変化するため、
窯を開けてみるまでは、どんな模様に仕上がるかは
作者でもわかりません。

窯変には以下のような模様があります。

胡麻
窯焚の最中に、薪の灰が融けて
生地につく事によりできる模様です。

緋襷 

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藁を巻き鞘などに詰めて、
直接火の当たらない場所で焼くことによって、
生地全体は白く、藁のあった部分は赤い模様になります。
大胆に入った緋襷は、赤と白のコントラストが端麗で
人気も高いものです。

牡丹餅

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一度に多くの作品を焼成するために、
作品を重ねて窯に入れることがあります。
重なっていた部分には火が当たらず、
模様のように残ります。

その形が、皿に盛り付けた牡丹餅のように見えることから
この名がつけられました。
牡丹餅の入った皿は、茶人達に好まれ、
懐石道具として珍重されています。

 

備前焼の人間国宝—1 金森陶陽

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備前焼の陶工として初めて人間国宝に認定されたのは、
金重陶陽です。

江戸時代に入ってから、人気を失った備前焼を再興させ、
「備前焼中興の祖」と呼ばれています。
多くの弟子を育てたことでも、高く評価されています。

 

備前焼の人間国宝—2 藤原啓・藤原雄

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文学少年であった藤原啓は、
若い頃は作家を志しますが断念。
その後、陶芸の世界に足を踏み入れます。

40歳という遅いスタートでしたが、
金重陶陽から指導を受け、
古備前復興の継承に尽力し、
1970年に人間国宝に認定されました。

その息子の雄も父より備前焼の技法を学び、
備前焼の伝統に新しい感性を加えた作品を追求し、
1996年に人間国宝に認定されました。

 

備前焼の人間国宝—3 山本陶秀

金重陶陽や藤原啓と共に、戦後の備前焼復興を
支えた人物の一人です。

陶秀は、繊細優美な作風で知られ
ろくろの名手といわれた人です。

1987年、80歳で人間国宝に認定されました。

 

備前焼の人間国宝−4 伊勢崎淳

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伊勢崎淳は、2004年に人間国宝に指定されています。
備前焼の歴史を深く研究する一方で、
イサム・ノグチや池田満寿夫など彫刻家とも交流し、
備前焼に大胆なフォルムを取り入れました。

現在も、彼が作る新たな陶芸が注目を集めています。

 

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