弦付・手瓶・油滴・水滴の4つの茶入れを
四滴(してき)と言います。
それぞれ特徴的なので覚えやすいですね。
通常、四滴は薄茶で用います。
流派によっては濃茶に使う物もあります。
またその形によって、それぞれの扱いも異なります。
四滴の動画を見て、特徴的な点前を覚えておきましょう。
四滴茶入れの種類
四つ茶器とも呼ばれる四滴。
水滴だけは仕覆をつけて、濃茶に使うこともあります。
それぞれの特徴をあげてみましょう。
四滴茶入・弦付が扱いにくいのは
弦がついているので、扱いが特殊です。
清める時などはとくにそうなのですが、
向こう側を拭く時や、茶杓を置く時に少しコツが必要です。
弦は横にして手前に手、向こうに口が
付いているつもりで扱います。
弦が横になるように置いて、その中を通して茶杓を置きます。
また、弦があるので蓋が取りにくく、
緊張することもあるかもしれませんね。
弦があると茶をすくうにも一工夫が必要になります。
弦付と水滴の点前を動画で見てみましょう
扱いにくい弦付の点前の動画がYouTubeにあります。
参考になるのでご覧になってください。
水滴の点前の動画も紹介します。
四滴茶入れの役割は?
扱いが特殊なことを見てもわかるように、
稽古などでは時々弦付が出されて、
あれこれ迷いながら扱うので、とても良い経験になります。
通常は替茶器として、使われることが多いようです。
例えば利休形の黒塗棗を濃茶に用いた場合などに、
お茶事の進行上、薄茶では替茶器として四滴茶入を用いたりします。
前席の濃茶の棗とは違った趣を取り合わせるということなのでしょう。
替茶器の役割としては他にもお客の数が多いときには、
一つの茶器だけではお茶の量が足りません。
そのために控えの茶入れとして用いたりします。
またその形が特殊なことから、棚物を用いる際の終わりに
飾りとして装飾的役割を担って置くこともあります。
私は経験はないのですが、主茶器に添えて
拝見にも出されたりするそうです。
まとめ
四滴茶入の扱いは、その清め方や飾り方は
各流派によって違いますし、
亭主の嗜好に大きく左右されるようなので
一概には言えません。
元々は油挿し用の湯滴や、
書道の硯に水を挿す水滴だったという説、
足利義正の時代にお煎茶道具から転用された、
という説までさまざまです。
ふだんのお稽古に四滴茶入が出されると、
いつもよりとまどい、手が止まっては先生の
お話を聞く先輩方の姿がほほえましく、
いつもと違った雰囲気があります。
そんなことも四滴茶入の形の個性と相まって、
いっそう稽古を楽しくするものです。
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