清水寺、銀閣寺、金閣寺、嵐山・・・
京都で訪れたい観光スポットは
数えきれないほどありますね。
ただ、茶道を稽古するものとしては、
千利休にまつわる塔頭が多く、
著名な茶人が作った茶室が数多くある
大徳寺は必見の場所!
私も、特別公開などの都度、何度も出かけて
拝観しましたが、何度出かけても新しい発見のある場所です。
大徳寺に足を運んでみませんか?
大徳寺とは
大徳寺は、臨済宗大徳寺派の大本山です。
鎌倉時代末期に大燈国師が開創。
室町時代には応仁の乱で荒廃してしまいましたが、
有名な一休和尚が力を尽して復興しました。
桃山時代には豊臣秀吉が織田信長の葬儀を営み、
信長の菩提を弔うために総見院を建立しました。
それを契機に戦国武将や堺の大商人たちによる
塔頭建立が相次ぎ、隆盛を極めました。
千利休によって増築された三門は、
二階部分に利休の像を安置したことが秀吉の怒りをかい
利休自決の原因となったと語られています。
塔頭の一つ、聚光院は利休以来、三千家の菩提寺で
利休の墓もあります。
大徳寺にある茶室
千家の菩提寺もあり、また利休の弟子の戦国武将が
寄進した塔頭が数多くある大徳寺。
著名な茶人たちが作った茶室も数多く残っており、
いつでも拝観できる所もあれば、
期間限定で公開される場合もあります。
しかし、国宝の茶室は、全く公開されていないのです!
日本一見る事が難しい国宝?―龍光院密庵席
大徳寺にある国宝の茶室とは、
龍光院の書院に付随している茶室密庵席です。
龍光院は、黒田長政が、父、如水の菩提の為に建立しました。
事実上の開山である江月宗玩は、
千利休とともに信長、秀吉の茶頭だった津田宗及の子で、
曜変天目茶碗など宗及が収集した素晴らしい茶道具も
数々伝わっています。
密庵席は、四畳半台目の茶室で、小堀遠州の作と伝えられています。
この茶室の特長は、床が二つあること。
一つは、国宝「密庵墨蹟」を掛けるための専用の床だそうです。
龍光院は、拝観謝絶で特別公開を行ったこともなく、
一部では、
「日本一見るのが難しい国宝建築」
と言われているとか・・。
公開されている茶室も多数!
国宝の茶室は拝観できなくても、大徳寺には素晴らしい茶室が
多数公開されています。
大徳寺で常時公開されている塔頭は、
龍源院、大仙院、瑞峯院、高桐院
です。
高桐院は、利休七哲の一人、細川三斎が建立しました。
三斎好みの茶室「松向軒」は、
北野大茶会で用いたものを移築したもので、
珍しい黒壁です。
瑞峯院では、妙喜庵待庵写しの茶室「平成待庵」が、
事前予約制で公開されています。
特別公開を見逃すな!
通常は非公開ながら、春・秋の一時期に
特別公開が行われる塔頭があります。
そこにも、茶人なら見逃せない茶室が多数あるのです。
黄梅院の茶室「昨夢軒」は、武野紹鴎の好みとして
知られています。
聚光院には、利休好みの茶室「閑隠席」
真珠庵には金森宗和好みの「庭玉軒」
狐蓬庵には小堀遠州作の「忘筌」
と、枚挙に暇がありません。
小まめに情報収集して、特別公開のタイミングを見逃さずに
訪れたいものです。
さぁ!大徳寺に出かけよう
大徳寺にはバスで出かけることになります。
ガイドブックには、京都駅からバスと記載されていますが、
1時間近くかかりますし、
観光シーズンで渋滞して時間が全く読めなくなります!
お勧めは、京都駅から地下鉄烏丸線に乗り、
北王路駅を経由する方法。
北王路駅にはバスターミナルがあり、
そこから大徳寺方面に行くバスにのれば、
5分ほどで「大徳寺前」バス停に到着。
渋滞に巻き込まれる心配もなく、順調に行けば、
京都駅から30分程度で大徳寺に到着できますよ!
コメント