茶道

茶道の会記の書き方とは?

茶道

茶道のお茶会に行くと、会記が待合に張られていたり、
配られたりします。
茶会の日時と場所、その日の道具立てや懐石膳の献立などが記されています。

会記をいただいたら持ち帰って復習をしたり、
他の茶会と比べたりできるものです。

主催者側にとっての茶会の意図や主旨を表す重要な記録となります。
いつもは会記をいただく方の立場でも、
いざ自分が亭主となって会記を書こうとなるなかなか大変ですよね。
今回は茶道の会記の書き方を紹介しましょう。

 茶道の会記の書き方 

まずは、例としてある茶会の会記の内容をごらんください。
だいたい拝見をする順番に書かれていることが多いです

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これだけのものを準備するには相当の茶会の経験と勉強が必要です。
亭主の客に対する心遣いが端的に出ます。
客の方も会記から亭主のもてなしを感じることができる重要な記録となります。

毛筆で下書きの練習をするだけでもかなりの時間を必要とします。
各流派によって書き方は異なりますので、注意してください
重要な作者名は最初に書くことがポイントです。

  • 濃茶の会記

○○荘 ○○庵   主・○○会

寄付
床    狩野惟信筆 春景山水 大典禅師賛
 香合   呉須 周茂叔
 炭斗   唐物籐組底四方
 羽箒   鶴 遠州箱 同蔵帳一双ノ内
 火箸   宗和好 桑柄桜皮巻
 鐶    徳元作在銘 竹節
 釜敷   宗全作 藤組 碌々斎箱灰器   八田玄斎作 素焼
 灰匙   名越作 桑柄桜皮巻
 莨盆   石州好 桑手付
 火入   織部 口四方
 莨入   唐物 独楽
 煙管   時代

 本席

床    伝藤原公任筆 石山切 伊勢集 鈍翁箱
花入   古銅下蕪 松花堂所持 竹翠箱
釜   古芦屋真形 松竹梅菊地紋
炉縁   島柿
風炉先  桑 切箔 細川三斎所持
長板   真塗
水指   青磁 鉄鉢
茶入   瀬戸 生海鼠手 銘・菖蒲 遠州箱
仕覆   金剛金襴・鶏頭金襴・モール・弥三右衛門間道
茶碗   青井戸 銘・園城寺  松平因幡守所持
袱紗   益田広東
茶杓   遠州作 共筒 歌銘・鼓の瀧  土屋蔵帳 雲州蔵帳
 建水   木地曲
 蓋置   青竹
御茶   蓬莱   松尾園詰
菓子   浅緑   桑名・花の舎製
 器   縁高

 ●庵
床    松平楽翁公 茶碗画賛

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  • 薄茶の会記

寄付
掛物   玉成筆 竹の子絵 即中斎賛

 本席

掛物   而妙斎筆 懐紙 共箱
花入   備前 粽掛 即中斎箱 陶陽作
香合   鎌倉彫 八ツ橋の絵 即中斎箱 了和作
釜   丸甑口 松竹梅地紋 即中斎箱 五郎左エ門作
即中斎好末広立礼卓
水指   黄交趾荒磯 即中斎箱 即全造
茶器   松蒔絵 大棗 而妙斎箱 近左作
茶碗   赤 即中斎自画 寿南山 共箱 覚入作
替   而妙斎自画 鶏二春風 共箱 即全造
茶杓   即中斎作 銘・絵馬 筒箱共 三十本の内 真清田神社献茶記念
建水   惺斎好菊彫モール
蓋置   太鼓胴 惺入作
菓子器  染付鉢 和全造
菓子   若緑 ふくや製
莨盆   宗旦好一閑手付
 火入   赤絵唐子 瑞山作
莨盆壷  独楽

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表千家の会記の書き方は和美×茶比のサイトで紹介されていますので、
参考にしてください。
どこにも書いてない!茶会記書き方教えます!

 

 

茶会記の紙にも価値があります

茶会記は、毛筆でしたためるために料紙を使います。
現在では上質紙にパソコンで毛筆体による会記も増えています。
本来は料紙に毛筆です。

この料紙、工芸品としても見るべきものですが、
文化的価値、歴史的価値あるものとして研究材料にもなっています。

茶会記で有名なものは
天文2年(1533)~慶安2年(1650)の
漆屋松屋源三郎親子三代の『松屋会記』の3巻です。
今井宗久の『今井宗久茶湯日記書抜』

190[1]
津田宗及らによる『天王寺屋会記』などは、
当時の茶会の様子を知る重要な手掛かりとして重宝されています。
会記は茶道の歴史を後世に伝えているのです。

また料紙を詳しく調べることによって、書かれた年代
知ることができる貴重な証拠ともなるのです。

美しい模様、意匠をこらした料紙は装飾料紙として
12世紀の『平家納経』などが有名です。

また、奉書紙楮(こうぞ)で作られた厚手の紙で、
寄付などに張られている会記などは
こういった紙を使っているところもあります。

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現在では、命名書、神道の祝詞用、贈答品の目録、
免状などで使われています

 

まとめ

茶会を開く立場までではなくても、
会記をお願いされることもあると思います。

まずはパソコンで下書き練習をしてから、
毛筆で書き改める人も多いようです。

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書は人となりを表しますし、茶会記はその茶会の顔とも
いうべき大切な役割をもちます。

ほとんどが、拝見の順番や使うに沿って書き、
作者名や銘を先にする道具に注意します。

いずれにせよ、茶会記はその日のコンセプトを端的に示すもの
亭主の力量がものを言います。
筆を取り、料紙に向かって茶会への思いを書きつづりましょう。

 

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