茶道に使う花を季節別に紹介!~春夏秋冬~
茶室に置かれる茶花は、その季節によって常に替えられます。
茶入れと共に最も季節感を表すものとして、その花の意味はとても重要です。
利休が「茶花は野にあるように」と言ったように、
茶花は華美な洋花ではな咲きほころびそうなつぼみなどが好まれています。
春夏秋冬別に茶花に使う花の種類を紹介しましょう。
季節別・茶道で使う茶花 ~春編~
茶道では春を2月から4月としています。
まだ寒さが残る中にも春の兆しが見えるこの季節に使われるのが
茶花の中でももっとも重要なもののひとつ、椿です。
新年1月から椿は使われますので、厳密には
冬と春にまたがって使う花になります。
椿は一種類の花だけで生けることができる一種の花。
高い格のついた花です。
品格があって一種でお茶席に季節感を写すことができることが、
格の高い花といえるでしょう。
1月より使われているもう一つの代表格は梅。
寒い季節で花の種類は少ないですが、他にもこんな茶花を使います。
3月になればすこしずつ花の種類も増えてきます。
水木
黄梅
片栗
菜の花
春爛漫の4月。茶花でもメジャー級のものが出てきます。
花言葉がおもしろい花筏(はないかだ)
山吹草
貝母(ばいも)
花筏の花言葉や牡丹といった茶花については、
こちらの和美×茶比サイトでも紹介されていますのでご紹介しますね。
季節別・茶道で使う茶花 ~夏編~
夏にも茶花はたくさん!ふだんから目にすることの多い花もあります。
5月といえばやはり
都忘れ
敦盛草
6月になれば山紫陽花
街中でみる紫陽花よりは少し控え目な
小紫陽花が茶花として好まれます。
ほたる袋
下野
矢車草
7月の夏本番には可憐な花々が素敵です。
半夏生(はんげしょう)
風船葛(ふうせんかずら)
朝顔・昼顔
季節別・茶道で使う茶花 ~秋編~
まだまだ強烈な日差しのある8月は、茶道では秋とされます。
茶花の名前にもその季節が現れてきます。
松虫草秋丁字(あきちょうじ)
女郎花
秋海棠
9月になるとさらに秋らしくなっていきますね。
芙蓉
萩
10月にはぐっと冬に近づく感じがします。
花の種類もだんだん少なくなります。
藤袴
野紺菊
季節別・茶道で使う茶花 ~冬編~
11月はまだ晩秋の風情が残っていますが、茶道では冬の季節に入ります。
花の種類は減り、詫びた風情の出る茶花になります。
丸葉満作(まるばまんさく)
つわぶき
紅葉や照葉(錦木や水木など)
12月になるともう咲く花は限られてきますが、
その侘びしさもまた一興ですね。
蝋梅
南天
1月。茶道では新春には結び柳。春を待ちます。
1年で最も寒いこの時期、重宝される茶花はこの3つでしょうか。
椿
水仙
福寿草
茶入と茶花の関係は?
花に格があるように、茶花を入れる器の花入(はないれ)にも格があります。
上から順に真・行・草となるのですが、
古銅や唐物青磁などでできた花入を「真」
上釉のかかった和物の陶磁器の花入を「行」
竹・籠・上釉のかからない陶磁器などでできた花入は「草」
となっているので、
格の高い花入にはやはり水仙、牡丹、芍薬、大山蓮華などの
格の高い茶花を合わせるのです。
そうすると花入れが引き立って掛物との釣り合いも取れるのですね。
草の格にあたる籠の花入は、夏に使いますが
物によっては由緒ある古い花入れだったりすると、行の格にされます。
和美×茶比のサイトで茶花と茶入について書かれていますので、
こちらで紹介します。
茶花を生けるときの花入れの選び方
夏から秋の季節は草花が多いので、たくさんの花入を並べて出席者全員で
花入に花を活けていくという花寄せがあります。
茶室いっぱいに草花がある風景はとても素敵です。
このようにたくさんある茶花、野にあるように活けるのは実はとても難しいものです。
命ある花を手にすること、時間とともに変化する花を、
その見せたい瞬間に活けること、花入の合わせ方・・
季節ごとの茶花の種類を覚えておくと、ちょっとでかけた先で見つけた花も
これは使えるかも!と思えて楽しいですよ。
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