明烏(落語)のあらすじは?オチも解説【動画まとめ】

落語

落語・明烏のあらすじ&オチ

落語には「廓噺(くるわばなし)」というジャンルがあります。色街の噺ですね。

江戸落語の代表的な廓噺が今回ご紹介する「明烏(あけがらす)」という落語です。

今回は落語「明烏」の内容・あらすじ・意味などと古今亭志ん朝の名人芸やタイガーアンドドラゴンなどにも触れながら解説をします。

落語「明烏」の名前は聞いたことあるけどストーリーはよく知らない、落語「明烏」を聞く前に予備知識として知っておきたい方は是非ご一読ください。

江戸落語の色街の雰囲気を知りたい方は、まずは落語「明烏」を聞くことをおすすめします。

では、さっそく見ていきましょう。

落語の明烏とはどんな内容の演目?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

演目名の「明烏」とは、「明け方に鳴くカラス」のことです。

男女の交情の夢を破る、つれないものを意味します。

落語「明烏」は、真面目で堅物の若旦那が、父親の計略で無理矢理、色街・吉原につれていかれ花魁(おいらん)の魅力にすっかり骨抜きにされてしまうという落語です。

いつの時代も男は女に弱いのですね。

明烏の落語のあらすじ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落語にはよく極端な登場人物が出てきます。

極端な例は教訓になりやく、浮世離れもしているのでお話として面白くなるからでしょう。

落語「明烏」に登場する若旦那もかなり個性的で面白い性格です。

江戸(東京)・日本橋の田所町の大店の大旦那、日向屋半兵衛さん。

お金持ちには悩みはないように思いがちですが、半兵衛さんにも一つ悩みがありました。

それは一人息子の時次郎のこと。

息子が不良で手に負えないという理由で悩む親は多いのですが、半兵衛さんの場合は違います。

一人息子の時次郎が、極端に真面目過ぎる・堅すぎるというのが悩みなのです。

時次郎は19歳ですが世間知らずで本ばかり読んでいる頭でっかちの面があり、酒も煙草も女も興味がありません。

興味がないだけならまだマシですが、酒や煙草や女は悪徳だと考えていて、経験もせずに毛嫌いしています。

こんな真面目な息子なら親も安心のような気もしますが、父親の半兵衛さんとしては堅すぎるのが心配で仕方がありません。

将来は店を任せる跡取り息子、世間の常識や了見を学ばなければお客の心を掴めません。

案じた父親・半兵衛さんは町内の札付きの遊蕩コンビの「源兵衛・太助」に相談し、倅・時次郎を吉原に連れ出して廓遊びのマナーを教えてやって欲しいと依頼します。

我が息子に廓遊びを進める親がいるか?という疑問はあるかと思いますが、ストーリー展開としては非常に面白いですし、これから何が起こるのだろうという期待感があります。

この多少不自然な設定をお客に不自然と思わさずに噺の世界に引き込むのが噺家の技量になるのでしょうね。

脱線しました。話を戻します。

遊蕩コンビの「源兵衛・太助」は、時次郎を吉原に連れて行くという任務を喜んで引き受けます。

時次郎はかなりの堅物で当たり前の誘い方では難攻不落は必定、必ず拒絶され断られるのは眼に見えています。

そこで源兵衛と太助は一計を案じ、「浅草観音の霊験あらたかなるお稲荷さんで、ご利益絶大で大繁盛のお宮に参詣し、日帰りではなくお泊りでお籠りをしましょう」と時次郎に言葉巧みに声を掛けます。

なんとか二人は時次郎を騙して、吉原へ連れ出すことに成功します。

そして苦労人で息子思いの父親・半兵衛は、極上の着物と十分すぎるお賽銭(軍資金)を持たせ、時次郎を花の吉原・廓初買いへと送り出します。

なにも知らない時次郎、お宮参りと信じてついてきましたが周辺の様子を見て異常さに気が付き駄々をこねはじめます。

源兵衛と太助はバレたら大変と思い、遊郭を「神主の家」、女主人を「お巫女頭」、見返えり柳は「ご神木」、大門が「鳥居」、お茶屋を「巫女の家」と言いくるめ、早々に時次郎をお茶屋の二階へあげてしまいます。

さすがの時次郎もお茶屋の二階で美しい花魁を目の前にして、ここはお宮でないことに気が付きます。

慌てて逃げようとする時次郎に、源兵衛と太助は「大門には見張りがいて、止められる。勝手に逃げようとすると袋たたきにされますよ」と嘘を教えて怯えさせます。

逃げることを諦めた時次郎は、泣く泣く花魁と一夜を共にすることに。

最初は泣き叫んでいた時次郎でしたが、海千山千の経験豊富な花魁が時次郎を上手に説得します。

翌朝、源兵衛と太助の二人は女にフラれたので、つまらない朝を迎えます。

ぶつくさ言いながら時次郎を迎えに部屋へ向かいます。

時次郎の部屋の戸口に立った二人は、浦里花魁の魅力ですっかり骨抜きにされた時次郎の姿に驚きます。

布団の中から顔だけだして、花魁と枕を並べて顔を桜色に上気させている時次郎。

呆れた源兵衛と太助は、「坊ちゃん、図々しいねえ。あっしらは帰りますよ」。

すると時次郎、「あなた方、帰れるものなら帰ってごらんなさい。大門で止められます」。

明烏の落語のオチ・サゲ【ネタバレ】

落語「明烏」のオチは「大門で止められます」。

父親は堅物の息子が廓遊びを経験し一皮むけた男になることを望んでいるのですが、あまり夢中になりすぎても困ってしまうのが廓遊びです。

すっかり花魁の虜になった若旦那の今後が、少し心配になるのは私だけではないでしょう。

落語はオチ・サゲさえ言い終われば噺の続きに責任は持ちません。

若旦那・時次郎が今後、廓遊びにはまり身代を食いつぶすほどの放蕩息子になってしまうのか、それとも真面目なまま立派に家業を継ぐのかは誰にも分かりません。

時次郎が立派に成長することを願いましょう。

明烏の落語の意味・教訓を解説

落語「明烏」に教訓があるとすれば、

「子は親の思うようにはなかなか育ってはくれない」ということでしょうか。

真面目だけど社交性に欠ける人もいれば、不真面目だけど社交性があり愛嬌がある人もいます。

完璧な人間はいませんが、人生経験が豊かでバランスの良い人間は魅力的です。

人間は人生の酸いも甘いも経験して一人前になるのでしょうね。

落語の明烏の名人!十八番は誰?【動画あり】

それでは、落語「明烏」の名人をご紹介します。

八代目桂文楽の落語「明烏」

名人・桂文楽(かつらぶんらく)は若旦那の初心さを上品に演じ、明烏を十八番にしました。

十代目 金原亭馬生の「明烏」

古今亭志ん生の長男で、古今亭志ん朝の実兄の十代目金原亭馬生(きんげんていばしょう)。

落語通・落語好きなら誰もが認める名人です。お酒をこよなく愛していました。

落語の明烏の名演を紹介【動画あり】

落語「明烏」の名演を紹介します。

映画『明烏』は落語に関係ある?

映画「明烏」は福田雄一の戯曲・監督により映画化されました。

映画の名前は「明烏」ですが、これは明け方まで働くホスト達をカラスに例えています。

物語は落語「芝浜」がベースになっています。

主演は菅田将暉で、城田優、吉岡里穂も出演しています。

タイガーアンドドラゴンの落語・明烏

2005年4月から放送された「タイガー&ドラゴン」。脚本は宮藤官九郎。

「明烏」は2005年5月20日に放送されました。

主演はジャニーズの長瀬智也と岡田准一です。当時、若者の間で落語が流行り、落語ブームが起こりました。

古今亭志ん朝の落語・明烏

名人・古今亭志ん朝の「明烏」。

どの演目も素晴らしいですが、古今亭志ん朝の若旦那や若い衆は抜群です。

必聴ですよ。

笑福亭鶴瓶の落語・明烏

大阪出身の笑福亭鶴瓶ですが、手がける演目は江戸落語が多いようです。

鶴瓶の「明烏」は生で何度か聞いていますが、本当に素晴らしいです。

テレビやラジオで引っ張りだこの笑福亭鶴瓶ですが、一体いつ落語の稽古をしているのでしょうか。

落語の明烏の台本!内容をテキストで解説

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落語「明烏」は明和元(1766)年6月3日に花魁三吉野(おいらんみよしの)と人形町呉服屋の次男・伊之助が宮戸川に投身自殺した事件を、鶴賀若狭掾(わかさのじょう)が新内「明烏夢泡雪(あけがらすゆめのあわゆき)」とし節付けをし大流行しました。

この新内「明烏夢泡雪」をもとにして、後に「明烏後正夢(あけがらすのちのまさゆめ)」という人情噺にアレンジされ、最初の部分を独立して物語にしたのが落語「明烏」の原型と言われています。

噺のジャンルは「廓噺(くるわばなし)」に分類されます。

まとめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落語「明烏」は誠に落語らしいオチで聞いていてスッキリする噺です。

現代にも「明烏」の名人はいますが、落語をまだあまり知らないという方は、まずは桂文楽、古今亭志ん朝の「明烏」を聞くことをおすすめします。

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この記事を書いた人
晋治

2008年に落語家に入門。現役の落語家。
2020年にWebライター業を開始。
落語家もライターも、話し言葉と書き言葉の違いはありますが、どちらもお客様に喜んで頂ける言葉や表現を模索する作業は共通しています。
ライターとして日々勉強中ですが、読者が求める情報+αの価値提供を目指しています。現役の落語家であることを活かした記事の執筆を考えています。
ライター業は40歳からの新しい挑戦で、かなり遅いスタートではありますが、人間は向上心さえあれば何歳からでも新しいことに挑戦できると信じています。これからも好奇心とチャレンジ精神を忘れずにいろいろなジャンルに挑戦していきたと思っています。
皆様のお役に立てるライターになれるように頑張ります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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