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落語・死神のあらすじ&オチとは?内容まとめ【動画あり】

落語

落語死神のあらすじ・オチ

  • 「落語は難しい」
  • 「初心者には敷居が高い」
  • 「落語はお年寄りの娯楽」

そんな風に思っていませんか?

落語は予備知識なしで楽しめる伝統的な大衆芸能です。

落語を聞くのが初めての人や、落語は「滑稽噺」だけだと思っている人に是非聞いてもらいたいのが「死神」という落語です。

「死神」というタイトルは恐ろしいですが、決して怖い噺ではありません。

怪談噺が苦手な人でも楽しめる落語です。

死神が出てくる落語なので全体的に不気味な雰囲気を持った落語ではありますが、笑いどころもあり、想像力が豊かな人、特に映画や小説が好きな人は楽しめる内容ではないでしょうか。

それでは、落語「死神」のあらすじやオチなどを含め、「死神」の魅力をたっぷりとお伝えいたします。

落語の死神ってどんな演目?

「死神」という落語は、初代三遊亭円朝がグリム童話の『死神の名付け親』を題材に200年以上前に作った作品です。

「寿命」や「お金」という人間の根源的な欲望がテーマになっています。

落語「死神」を聞くと、おそらく映画や小説の世界観に近い印象を持つと思います。

CDなどの音源で落語を好きになった人は是非、寄席(よせ)や落語会に足を運んで生の落語を聞きに行かれることをお薦めします。

「死神」という落語はオチが独特で、セリフではなく仕草でオチを表現します。

「死神」はセリフや言葉のリズムだけではなく、噺家の所作や表情でも楽しめる落語なのです。

落語の死神!台本の内容をテキストで解説

では落語「死神」の簡単なあらすじを紹介させて頂きますが、その前に落語の基本について簡単に説明させて頂きますね。

まず、基本的に古典落語に台本は存在しません。

そう言うと「え?本当に?」と思う方も多いかもしれません。

現在は速記本やCDやDVDがあるので台本があると思う方も多いのですが、落語は本来、師匠から弟子への口伝(くでん)が基本スタイルです。

同じ伝統芸能でも能や狂言は一言一句、同じであることが重んじられますが、落語は大まかな筋さえ外さなければ、構成や演出、セリフは噺家の裁量に任されているのです。

本来なら30分の落語を時間が無い時は20分に省略したり、逆に10分の落語を15分に膨らましたり、現場の雰囲気や持ち時間によってネタの長さを臨機応変に調整できるかどうかが噺家の力量でもあるのです。

ですから、同じ「死神」というネタでも演者によってセリフや演出やオチが違うことが多々あります。

落語の演目「死神」だけでもいろいろな噺家が工夫をし、独自の演出、ギャグ、オチが存在します。

今回は基本とされている六代目三遊亭円生の「死神」のあらすじを紹介させて頂きます。

落語の死神のあらすじ

落語「死神」は、ある男の自殺シーンから始まります。

一人の男が夫婦喧嘩の末に家を飛び出します。喧嘩の原因は「お金」です。

男は人生に絶望して自殺しようと死に場所を探して歩き続けます。

すると背後から「教えてやろうか」と声をかけられました。

振り返ると老人が立っていて「死神」だと名乗ります。

そして、「お前は医者になれ」とアドバイスをします。

昔は今と違って医師免許がなくても誰でも簡単に医者になることができたのですね。

死神は男に言います。「大病で寝ている病人には必ず死神がついている。枕元に死神がついていたら助からないが、足元に死神がついている場合は呪文を唱えれば死神を追い払うことができる」と。

男は「呪文」のおかげで病人を救い医者として大金を手に入れます。

男は「金」も「女」も手に入れると、邪魔になった女房子供は捨ててしまいます。

男は贅沢な暮らしで散財を繰り返し、結局「金」「家族」「信用」など全てを失います。

男は生き残るために再び医者として働き始めます。ところが、やってくる患者は死神が枕元についている患者ばかりで治すことができません。

医者としての信用も失ったある日、大富豪から「病気を治してくれたら大金を支払う」という申し出がありました。

ところが、その病人の枕元には死神がついていました。これでは病気を治すことはできません。

どうしても金が欲しい男は一か八かの賭けにでました。

死神が居眠りをした隙に布団を180度回転させ、死神が足元に来た瞬間に呪文を唱え、死神を追い払ったのです。

男はまたしても大金を手に入れます。

布団を180度回転させ枕元にいた死神を追い払ったことに怒った死神は、男を地下の世界に連れて行きます。

そこにはたくさんの蝋燭(ろうそく)があり、それぞれに火が灯っています。

死神は「これは人間の寿命をあらわす蝋燭だ」と言います。

そしてその中でもとりわけ短い蝋燭を見せて、「これがお前の蝋燭だ」と言います。

男は別の蝋燭に火を移し、なんとか自分の寿命を延ばし助かろうとしますが、手が震えてうまくいきません。

死神は男にささやきます。

「早くしろ。早くしないと火が消えてお前は死ぬよ。さあ、早くしないと」。

男は早くしようと焦れば焦るほどうまくいきません。

「さあ、早くするんだ。早くしないと、死ぬよ。早くしないと、…ああ、…消えた」。

落語の死神のオチ

落語「死神」のオチは「仕草オチ」といって、最後のセリフで噺家が倒れこみ、男の「死」を表現して終わります。

演者によってオチを変えている場合もありますが、基本的な「死神」のオチは男の死を表す「仕草オチ」です。「仕草オチ」はかなり珍しいオチといえます。

人間国宝 柳家小三治の落語「死神」のオチ 主人公の男が、自分の寿命をあらわす短い蝋燭の火を、別の長い蝋燭に移し替えることに成功します。しかし、喜んだのも束の間、風邪をひいていた男は思わず「くしゃみ」をしてしまい、蝋燭の火を自分で消してしまいます。

落語・死神の教訓とは?

落語「死神」は人間の欲望をテーマにした落語で教訓も多い内容になっています。

初代三遊亭円朝と言う人は「死神」の他にもいくつも名作落語を作った人です。

代表作も「牡丹灯籠」「真景累ヶ淵」「乳房榎」など数多くあり、時代を超えて愛され続けています。

その理由として考えられるのは、円朝作品は文学性が高く、読み物としても十分楽しめるだけのクオリティがあるからでしょう。

落語は娯楽であり教訓などは求めていないという方もおられると思います。

しかし、円朝落語は人間の欲望、愚かさ、醜さ、弱さをテーマにしている作品が多く、教訓やメッセージ性の強さが聞く人の心をとらえて離しません。

私自身が落語「死神」から受け取った教訓、メッセージは以下になります。

  • 人間同士の揉め事や夫婦喧嘩の理由の多くは「お金」であることが多い。借金の怖さ。
  • 死神の甘い言葉=甘い誘惑にのってはいけない。簡単に儲かる仕事など存在しない。
  • 欲望をコントールできない人は不幸になりやすい。異性やお金との正しい付き合い方を身につける重要性。
  • お金は大切だが、お金に目が眩んで間違った方法でお金を手にしてはいけない。
  • お金で寿命を買うことはできない。

落語「死神」を聞いて何を感じ、教訓とするかは人それぞれです。

「死神」の主人公の失敗談を反面教師にして「お金」「家族」「命」など、自分にとって本当に大切なモノは一体何なのかを考えてみるのもいいかもしれません。

落語・死神の名人!十八番なのは誰?

先述の通り、「死神」という落語は今から200年ほど前に初代三遊亭円朝がグリム童話の『死神の名付け親』から着想を得て創作した落語です。

「死神」の名人はもちろん作者でもある三遊亭円朝でしょう。しかし残念ながら初代三遊亭円朝の時代には録音機器やDVDなどは存在しません。現在、円朝落語を聞くことは不可能なのです。

現代の「死神」の名人は、故・六代目三遊亭円生と言われています。

補足ですが、「死神」というネタは江戸(東京)の噺家がよくかけるネタで、上方(大阪)の噺家はあまり演じません。

  • 落語「死神」の名人は故・六代目三遊亭円生。
  • 現役の噺家では人間国宝の柳家小三治と柳家喬太郎が抜群でしょう。
  • 個人的に笑福亭鶴瓶の落語「死神」は絶品です。

落語・死神を動画で紹介

三遊亭円生

故・六代目三遊亭円生の「死神」はまるで映画を観ているようです。名人芸を是非ご覧ください。

柳家小三治

人間国宝でもある柳家小三治の「死神」も絶品です。オチ(サゲ)も工夫されていますのでそちらも注目してください。

立川談志

故・立川談志の「死神」。落語はイリュージョンです。

落語の死神!おすすめの名演を紹介

上記の落語家だけではなく沢山の落語家や芸能人、俳優も落語「死神」を演じています。

おすすめの名演を紹介いたします。

鶴瓶の落語・死神

タレント・お笑い芸人・俳優・司会者など多方面で大活躍の笑福亭鶴瓶。

笑福亭という屋号からも分かる通り、れっきとした噺家です。

テレビやラジオのレギュラー番組で多忙の中、日本全国で独演会を開催して毎回大入り満員、落語家としても大活躍です。

笑福亭鶴瓶の落語「死神」は何度か生で聞いたことがありますが本当に絶品でした。

まず死神が「女性」の死神なのですね。主人公の男の幼なじみの女が、「死神」になって男の前に現れるという設定に変更されているのです。オチも鶴瓶オリジナルで秀逸です。

笑福亭鶴瓶はテレビでは落語をやりません。是非落語会に足を運んで生の鶴瓶落語を堪能しましょう。

落語 ザ・ムービーの死神

▼柳家喬太郎の落語【死神】

超入門!落語THE MOVIE という番組をご存知ですか。

残念ながら現在は放送はされていませんが、落語ファンはもちろん、落語を聞いたことのない若年層にも人気のテレビ番組でした。

プロの落語家のセリフに合わせて人気俳優たちが演技をするという斬新な番組で、超入門!落語THE MOVIE 夏スペシャル第一夜「死神」では、柳家喬太郎が「死神」を語り、主人公の男をTOKIOの城島茂、死神を島田久作が演じました。語りも演技も名演でした。

NHK落語ディーパーの死神

飛ぶ鳥を落とす勢いの春風亭一之輔。その春風亭一之輔が司会を務める番組がNHK落語ディーパーです。

番組内で若手実力者の柳家わさびが「死神」を熱演しました。

アニメ昭和元禄落語心中の死神

▼アニメ 「昭和元禄落語心中」の「死神」

2016年に1月に放送がスタートしたアニメ「昭和元禄落語心中」。

本格落語アニメ「昭和元禄落語心中」の主人公の与太郎の人生を変えた落語の演目が「死神」です。

主人公の与太郎が刑務所で服役中に慰問落語会でやってきた有楽亭八雲の落語の演目「死神」に感動します。

出所後、与太郎は有楽亭八雲に弟子入りをします

岡田将生が落語の死神を演じたのは?

▼テレビドラマ版「昭和元禄落語心中」

「昭和元禄落語心中」は雲田はるこの漫画が原作です。

原作漫画がヒットし、2016年にテレビアニメ化、2018年にはNHKでドラマ化もされました。

主演は若手人気俳優の岡田将生。

岡田将生演じる有楽亭八雲の落語「死神」に感動し、与太郎は落語家になるのですね。

岡田将生の落語の評判も上々でした。

https://twitter.com/erinko7171/status/1067723973155205121?s=20

三遊亭円楽の落語・死神

▼六代目三遊亭円楽の落語「死神」

人気テレビ番組「笑点」で長年活躍している六代目三遊亭円楽。

三遊亭という屋号からも分かるように「死神」の作者・初代三遊亭円朝と同門になります。

六代目円楽の師匠・五代目円楽も「死神」を持ちネタにしていました。

「死神」の本流・本家筋ですね。

桂歌丸の落語・死神

桂歌丸は人気テレビ番組「笑点」でお茶の間の人気者になりましたが、どんなに忙しくても本業の落語を疎かにはしませんでした。

桂歌丸のライフワークと言えば初代三遊亭円朝作品を通し公演すること。

桂歌丸は「怪談真景累ヶ淵」などの円朝作品を数多く手がけましたが、不思議と「死神」の公演記録は見つかりませんでした。

まとめ

落語を聞いたことがない人やシリアスな噺が好きな人は是非、落語「死神」を聞いてみてください。

この記事で紹介させていただいた噺家の落語「死神」は自信を持ってお薦めできます。

落語「死神」は20分~30分のお話ですのでお暇なときに是非聞いてみてくださいね。

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