コロッケそばの落語|あらすじ&オチまとめ【動画あり】

落語

落語コロッケそばのあらすじ&オチ

「コロッケそば」という噺をご存知でしょうか?

「コロッケそば」という噺は、落語家の柳家喬太郎が落語「時そば」に入る前に「蕎麦の上にのせられるコロッケの気持ち」を代弁する傑作マクラのことです。

マクラというのは落語に入る前のフリートークのことで、由来は寝る時に頭をのせる寝具のマクラからきています。噺のアタマ(冒頭部分)にくっついているので「マクラ」なんですね。

落語家が喋るマクラには名称がないのが一般的なのですが、柳家喬太郎のフリートークは、あまりの面白さに独立した一つの演目として評価され、柳家喬太郎の落語「時そば」は「コロッケそば」と巷で呼ばれるようになりました。

この記事では落語家・柳家喬太郎の傑作マクラ「コロッケそば」のあらすじやオチなどついて解説します。

「コロッケそば」の落語とはどんな演目?

「コロッケそば」は、柳家喬太郎の落語「時そば」のマクラでよく語られますが、読者の中には、そもそも「コロッケそば」自体に馴染みがない方もいるのではないでしょうか?

コロッケ蕎麦は明治時代に浅草の「吉田」が出したものを元祖とする。吉田のコロッケ蕎麦は鶏肉のつくねを載せたもので、今でいうコロッケとは異なるものである。

現在は「吉田」の後を継いで銀座の「よし田」が元祖コロッケ蕎麦を提供している。

かけそばにジャガイモを用いた一般的なコロッケを載せたものを指す。

ほとんどの場合、業務用の冷凍コロッケが用いられ、関東近県の立ち食いそば店を中心に昭和40年代から提供されている。

近年まで他地域での知名度は低く、インターネットなどを介して発信されるや、一種のローカルフードとして注目を集めた。また、その組み合わせのインパクトが持つ話題性に乗じて即席麺も発売された。

引用:Wikipedia「蕎麦」

揚げたての「コロッケ」はそのままでも美味しいですし、ご飯のお供やビールのアテ、パンに挟んでも美味しいですよね。

いろいろなシチュエーションで大活躍の「コロッケ」ですが、初めて蕎麦の上に載せられた「コロッケ」は、どのような気持ちだったのでしょうか?

まさか自分が蕎麦の上に載せられると思いもしなかったでしょう。

柳家喬太郎が高座の上で「コロッケの気持ち」を全身で表現します。

「コロッケそば」の落語のあらすじ

(柳家喬太郎のマクラ「コロッケそば」のあらすじを、できるだけ忠実に文字にしてみました)。

駅のホームの立ち食い蕎麦、あれはたまらない匂いがしますよ。

鰹だしじゃない鰹だしの匂いと、どこで作ったのか分からない醤油の匂い、なんともいえない悪い油で揚げた天ぷらの、まあ、そんなに悪く言う必要はないのですが。

あれが絶妙でございますよ。

朝飯食って出てきてるのに、あの匂いを嗅ぐと「あれ、食いたくなってきちゃった」ってなるんですよ。

あの匂いに吸い寄せられるわけでございますよ。

私は駅の立ち食いそばが大好きでね。

昔っから好きで、今でも好きで、一生食い続けると思いますが。

あの天ぷらがべちゃってしているところがたまらないでしょ。

「カラッ」っなんていう価値観はないんですよ。

なかにはありますよ。

「いや、うちは立ち食い蕎麦とは言いながらね、こだわってますから」なんてね。

もちろんそれはけっこうでございますが、そういうのは時間に余裕がある時にいただきたい。

朝、忙しい時はね、そんなことはもう、どうでもいいわけでございますよ。

もう、べちゃがいいんですよ。

だってべちゃはすぐにしなるからね。

しなってこうツユにこう溶かしてですね、玉ねぎの切れ端が、ははははは~。

みんなで食いに行きますか、いまから。

落語聞いてる場合じゃないでしょう。

あれがいいんですよ、何とも言えずに、べちゃ、しな~、なんていうのがね。

立ち食い蕎麦は、店にもよりますが、いわゆる一般のお蕎麦屋さんにないメニューがありますよ。

あれがたまらないですね。

「コロッケそば」なんてえのはね、どこでだれが発明したか知りませんが、

コロッケを蕎麦に乗っけようという発想が普通ありますか?

コロッケは普通パンでしょう。

ご飯のおかずでもいいですよ。

「コロッケそば」ってのがあるんですよ。

あのコロッケがまた肉屋でもって、揚げたてのうまいコロッケじゃダメなんですよ。

お母さんが作ってくれた、ひき肉の味がちゃんとする、玉ねぎの甘みもする、ジャガイモがちゃんとホクホクしてる、そんなコロッケは蕎麦には合わないです。

もう安い冷凍食品のね、一個十何円みたいな、とりあえず揚げたらコロッケの形になりました、っていうような。

で、割ると中が白いんですよ、あれね。

芋じゃねえよ、粉だよ、粉。

そういうコロッケが合うんですよ、蕎麦には。

そういう自己主張しないコロッケですよ。

「コロッケの形はしております」ってね。

そういうのが蕎麦に合うんですよ。

 

……こんな話をするつもりじゃなかったんですよ。

 

ああいうコロッケがいいんですよ、たまらないですよね。

ただコロッケにしてみればね、まあ蕎麦の上に載ると思って生まれてきてないですよ。

この世に、ねえ。

一応コロッケとしてこの世に生まれてきてですね、他にいろんな肉屋さんのコロッケですとか、お母さんが作ってくれたコロッケがあると言うことを、彼らは知らないんですよ。

だって自分の世界しかないわけですから。

ただ自分がコロッケであるという本能はあるわけですから、コロッケというものはどういう風に食べられるものであるというのはですね、もうDNAとして、受け止めることはできるんでございますよ。

だからもう、おまんまのおかずとかね、パンに挟んでもらうとか、そういうようなことを考えながら、揚げられて、トレイに並べられて、もうワクワクワクワクしながらコロッケ仲間達とですね、会話してますよ。

「揚げられたね」

「揚げられたね」

「ねえねえ、どういう風に食べてもらいたい」

「そうだねえ、僕はとんかつソース。ダバダバダバってかけられて、パンに挟んでもらいたいなあ」

「いいねえ、本寸法だねえ。そっちは?」

「俺、ご飯のおかずがいいな。」

「和風だねえ、いいいねえ、いいねえ。そっちは?」

「俺はね、塩も醤油もソースもなんにもかけてもらわなくてね、そのまんまガブってかじって欲しい。」

「あ~、でも俺たち、それに耐えられるだけの味があるかなあ~。ねえねえ、君は?」

「僕はビールのおつまみがいいな。」

……

怒ってますか?大丈夫ですか?

 

そんな風にですね、コロッケは揚げられて、待ちながら、コロッケ同士が会話してるわけですよ。

それをですね、さいばしが下りてきて、つままれて、

「あ、おれ、先につままれちゃったよ、じゃあ、先に食べられてくるね。行ってくるね。

パンかな~、ご飯かな~、なんだろうなあ、…え、ウソ! そ、蕎麦!!」

「コロッケそば」の落語のオチ

「コロッケそば」のオチは、「パンかな~、ご飯かな~、なんだろうなあ、…え、ウソ! そ、蕎麦!!」。

蕎麦に載せられたコロッケの気持ちを代弁してくれる人間が、これまで存在したでしょうか。

オチのコロッケの気持ちは、嬉しさや悲しさではなく、おそらくシンプルな「驚き」です。

「未知との遭遇」を経験すると、まず反射的にビックリして、その後に喜怒哀楽が出てくるのでしょうね。

「コロッケそば」の落語の教訓とは?

「コロッケそば」の教訓ですが、「コロッケの気持ち」になって考えてみると、「人生は何が起こるか分からない」ということでしょうか。

思い描いた通りの人生を歩むというのは、なかなか難しいものですね。

「コロッケそば」に馴染みのない地域にの人にとって、「コロッケ」と「蕎麦」というのは、邪道な組み合わせと思われがちですが、実際の「コロッケそば」の味は美味しいです。

まあ、人それぞれ好みにもよりますが。

人間は未経験なことや、知らないことに対しては拒否反応、警戒心を示すことが多いです。

「コロッケそば」には、「人は見かけによらない」「人を見かけで判断しないほうがいい」という教訓があるのではないでしょうか。

落語家で「コロッケそば」と言えば?【動画あり】

柳家喬太郎「時そば」(マクラ「コロッケそば」)の動画です。

落語家・柳家喬太郎(やなぎやきょうたろう)。通称(自称)キョンキョン。

落語ファンならもちろんご存知でしょう。

新作落語・古典落語の両刀使いです。

新作・古典の両刀使いの噺家は数多くいますが、両方ともハイクオリティな噺家となると数はグッと少なくなるでしょう。

柳家喬太郎は、落語初心者のお客を新作落語で大笑いさせたかと思うと、今度は落語マニアのお客を納得させる上質の人情噺を披露したり、良い意味でお客の期待を常に裏切る、枠にはめることのできない非常にスケールの大きな噺家、現代の名人です。

滑稽噺、人情噺、怪談噺など柳家喬太郎の手にかかれば、すべての噺に命が吹き込まれ、聞く人を魅了し噺の世界に誘います。

「コロッケそば」は、落語「時そば」のマクラでしたが、あまりの面白さに落語とマクラの主従関係が逆転し「コロッケそば」で認知されたほどです。

是非ご覧ください。

落語のコロッケそば!台本の内容をテキストで解説

新作落語の創作方法は人それぞれなのですが、柳家喬太郎の新作落語には台本は存在しないそうです。

プロットだけが存在し、登場人物のセリフはきっちりとは決まっていないそうです。

まとめ

柳家喬太郎の新作落語は数多くあります。

「ハンバーグができるまで」「夜の慣用句」「国民ヤミ年金」「ほんとのこというと」「午後の保健室」など名作揃いです。

「コロッケそば」で興味を持たれた方は是非、落語家・柳家喬太郎ワールドにはまってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
晋治

2008年に落語家に入門。現役の落語家。
2020年にWebライター業を開始。
落語家もライターも、話し言葉と書き言葉の違いはありますが、どちらもお客様に喜んで頂ける言葉や表現を模索する作業は共通しています。
ライターとして日々勉強中ですが、読者が求める情報+αの価値提供を目指しています。現役の落語家であることを活かした記事の執筆を考えています。
ライター業は40歳からの新しい挑戦で、かなり遅いスタートではありますが、人間は向上心さえあれば何歳からでも新しいことに挑戦できると信じています。これからも好奇心とチャレンジ精神を忘れずにいろいろなジャンルに挑戦していきたと思っています。
皆様のお役に立てるライターになれるように頑張ります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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