PR

講談と落語の違いとは?関係や演目・人数を比べて解説

落語

講談と落語の違い

着物の演者が1人で舞台に出て、台を前に置き話をする。

舞台の見た目が似ているため落語と講談の違いがよくわからず、同じようなものだと思っていませんか?

落語と講談には明確な違いがあります。違いがわかれば、より自分にあった芸能を楽しむ事ができますよ。

などを知って、講談と落語の違いについて学んでいきましょう。

落語・講談とは


引用元:4500もある物語を語り継ぐ「講談」の世界へ。神田松之丞さんインタビュー|ことりっぷ

落語と講談は、1人の演者が舞台に座り話を語るものです。

落語と講談には明確な違いがあります。
座布団の上に座るだけで小道具を持たずに話をする落語に対し、講談は釈台(しゃくだい)という机を前に、張り扇(はりおうぎ)で調子を取りながら語ります。
落語は登場人物になりきって会話調の話をするのに対し、講談は語り部としてストーリー全体を語ります。
扱う主人公も落語は、少し抜けた様な親しみやすい登場人物が多いのに対し、講談はかっこいいヒーローが主人公の武勇伝が多いです。

落語と講談の関係について


引用元:講談師・神田松之丞 「絶滅危惧」をブームに導く知略|NIKKEI STYLE

落語と講談の関係は深く、同じ演目が落語にも講談にもある場合があります。

落語で評判になった演目が、講談に移入され演じられます。
「牡丹灯籠」や「塩原多助(しおばらたすけ)」は、落語原作で講談でも演じられる様になった演目です。

講談と落語はどちらの歴史が古い?


引用元:はじめての寄席へ。江戸の風情が息づく浅草演芸ホールで落語を楽しむ | Sheage(シェアージュ)

講談も落語もほぼ同じくらいの歴史の古さです。

講談は江戸時代の大道芸、辻講釈(つじこうしゃく)が始まりと言われています。
軍記物に注釈を加えながら、語られました。

落語も同じく元禄時代に現代の落語スタイルの原型が誕生し、京都で露の五郎兵衛という最初の落語家が活躍しました。
現在の落語家と同様に台に座って滑稽な話をし、聴衆からお金を得ていました。

講談師と落語家の人数が多いのはどちら?


引用元:ジャンヌ・ダルク | 荻窪講談

現在落語家は約700人、講談師は約60人ですので、落語家の方が10倍以上人数が多いです。
男女比については、落語家は女性が約50名、講談師は女性の方が割合が多く約35名。

男性演者用の演目が多い講談ですが、女性演者がメインとなったため、女性演者にふさわしい新しい作品が次々と作られています。

講談と落語の違いをユーチューブでご紹介!

講談としても、落語としても有名な「中村仲蔵」、動画で見てください。

講談と落語と浪曲の違いはどこ?


引用元:語りと三味線、一対一! 浪曲は楽譜で表せないエネルギーのセッション|音楽っていいなぁ、を毎日に。| Webマガジン「ONTOMO」

浪曲は明治時代から始まった演芸で、三味線を伴奏にして物語を語る芸。

講談や落語との違いは、舞台を見るとわかりやすく、三味線の演奏家が必ず舞台にいます。
浪曲は講談や落語のように話を語るのではなく、三味線のリズムに合わせて独特の節で物語を歌います。

落語と漫才と講談の違いは?


引用元:新型コロナにかけて「新型不倫」爆笑問題が漫才でアンジャッシュ・渡部をいじり倒す – フジテレビュー!!

漫才は2人や2人以上の人数がマイクの前に立ち、会話の掛け合いによって笑わせる話芸の事。
座りながら1人で複数の役を演じる落語や講談とは、演じるスタイルや人数が違います。

漫才の中でもコント漫才になると、マイクから離れ体全体で演じる事も多く、演じる場所も変わります。

落語と講談の演目について

「中村仲蔵」の落語と講談の違いは何?


引用元:Pinterest

物語の構成に違いがあります。

「中村仲蔵」だけに限らず落語と講談の違いは、落語が感情を含んだ会話劇なのに対し、講談は物語の事実をそのまま伝える事。
特に落語は落語家の解釈が加えられる事が多く、ストーリーが肉付けされていたり、最後の落ちの部分が変更されていたりします。

講談の中村仲蔵は、六代目神田伯山が得意とし襲名披露公演の時に演じられ、中村仲蔵の出世物語の様に語られます。

怪談落語「牡丹灯籠」は講談ではあまりしない?


引用元:Pinterest

「牡丹灯籠」は講談で演じられる事もあります。
落語や歌舞伎に比べると、演じられる数は少ないです。

もともと「牡丹灯籠」は中国の明の時代の小説を元に、江戸時代末期に三遊亭圓朝が創作した落語作品。
牡丹灯籠は人気となり、後に講談や歌舞伎で演じられるようになりました。

七代目立川談志は講談も落語もできたの?


引用元:エンタ魂

参議院議員としても有名だった七代目立川談志。
落語だけではなく、講談や漫談、川柳に舞踊まで幅広い芸に精通していました。

時事講談の面白さから、ニュースのコメンテーターとなり、「世相講談」というストリーミング配信も行っていました。

落語と講談を寄席で見たい!大阪でも見れる?


引用元:昼から木曜寄席(此花千鳥亭) – 三代目 桂花團治

現在大阪で落語と講談を一緒に行っている定期的な寄席はなく、有名な講談師でも区民センターなどを利用して公演を行っています。
ただ不定期であれば、日本で唯一の講談小屋「此花千鳥亭」で見る事が可能。
此花千鳥亭は、講談について詳しく学べる講談教室の開催や、大阪になかなか行けない遠方の方も楽しめるZOOM寄席などの配信も行っています。

東京で落語と講談を見るならどこ?


引用元:Pinterest

東京の有名な寄席は「新宿末廣亭」「浅草演芸ホール」「池袋演芸場」です。

落語であればすべての寄席で公演されているのですが、講談も一緒に見たい場合は、新宿末廣亭と池袋演芸場で講談を行っている可能性が高いです。
現在すべての寄席で、事前に公演内容が掲載されていますので、ホームページでチェックした後に寄席に行くのが良いですね。

まとめ

落語と講談の関係についてそれぞれが作品として移入される関係
「中村仲蔵」の落語と講談の違いについて物語の構成に違いがある
東京で落語と講談が見れる寄席について「新宿末廣亭」と「池袋演芸場」

講談と落語の違いについて理解できましたか。

七代目立川談志は講談と落語の違いについて、「講談は人間のモラルが下敷きにあるが、落語はアウトローだ」と表現していました。

最近は、講談師六代目神田伯山の人気もあって、復活しつつある講談。
人間のモラルが、より求められる時代になった事の現れかもしれないですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました