落語に興味があって、初めて落語を聴いてみたいけれど、どの落語家を聴いてみたらいいのかわからないという方。
名人の落語を聴いてみるのがおすすめです。
有名な落語は演目の魅力を最大限に引き出すため、「落語って面白い」と思えますよ。
でも名人と呼ばれている落語家はたくさんいすぎて、名人の中で誰から聴いたらいいのかわからないですよね。
そこで今回は、落語の名人についてご紹介します。
など、落語の名人について学んでいきましょう。
落語の有名・名人歴代ランキング!
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昭和から現代までの人気の落語名人を、ランキングしてみました。
落語家名 | |
---|---|
第1位 | 三代目 古今亭志ん朝 |
第2位 | 六代目 三遊亭圓生 |
第3位 | 五代目 古今亭志ん生 |
第4位 | 五代目 柳家小さん |
第5位 | 三代目 桂米朝 |
第6位 | 五代目 三遊亭圓楽 |
第7位 | 七代目 立川談志 |
第8位 | 二代目 桂枝雀 |
第9位 | 桂歌丸 |
第10位 | 立川志の輔 |
第1位は三代目古今亭志ん朝。
早口でも聴き取りやすい語り口で、誰でも聞き取りやすく楽しめる落語家です。
滑稽噺も人情噺もできるマルチな落語家ですが、最初に聴くなら「火焔太鼓」がおすすめ。
第2位は六代目三遊亭圓生。
現代の標準言葉である東京弁ではなく、明治初期の芸人言葉で落語をする最後の落語家と言われています。
圓生の古典落語はどれもおすすめですが、特に「死神」がおすすめです。
第3位は五代目古今亭志ん生。
落語の出来不出来が安定しない独特の芸風と言われる落語家です。
志ん生のおすすめは「火焔太鼓」。
同じく「火焔太鼓」が得意な弟子の志ん朝と、聴き比べてみるのがおすすめです。
時代別落語名人のおすすめ一覧
落語の始まった江戸時代から現代まで、名人と言われた落語家はたくさんいました。
名人と言われた落語家について、時代別にみていきましょう。
昭和
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昭和時代は、現代の落語家にとっては師匠の代にあたります。
三代目古今亭志ん朝の師匠にあたる五代目古今亭志ん生、六代目三遊亭圓生は五代目三遊亭圓楽の師匠です。
林家正蔵は、2005年に林家こぶ平が九代目を名乗った事も記憶に新しい落語の名跡。
八代目桂文楽は、当時志ん生と人気を二分したと言われています。
- 五代目 古今亭志ん生
- 六代目 三遊亭圓生
- 八代目 桂文楽
- 八代目 林家正蔵
平成
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平成時代の落語名人は、落語界初の人間国宝の五代目柳家小さんや現在でも人気の高い三代目古今亭志ん朝。
五代目三遊亭圓楽や七代目立川談志、桂歌丸は「笑点」などテレビ番組に多く出演し、三代目桂米朝や、米朝の弟子二代目桂枝雀は上方落語界で活躍しました。
- 三代目 古今亭志ん朝
- 五代目 柳家小さん
- 五代目 三遊亭圓楽
- 七代目 立川談志
- 三代目 桂米朝
- 二代目 桂枝雀
- 桂歌丸
現在(現役)
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人間国宝五代目柳家小さんの弟子にあたる、十代目柳家小三治と柳家さん喬。
さん喬の弟子にあたる柳家喬太郎の柳家は、古典落語の滑稽噺を伝統としています。
現在名人と言われる落語家の多くは、新作落語を手掛けているのも特徴。
立川志の輔や桂文珍の新作落語が有名です。
- 十代目 柳家小三治
- 柳家さん喬
- 柳家喬太郎
- 立川志の輔
- 桂文珍
落語家の人間国宝一覧
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重要無形文化財に指定される芸能を、高度に体現できる者が認定される人間国宝。
落語界で人間国宝に認定されたのは2021年7月現在で3名です。
桂歌丸が4人目の人間国宝になるのではないかと期待されていましたが、認定されずに亡くなってしまいました。
落語家名 | 認定年 |
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五代目柳家小さん | 1995年 |
三代目桂米朝 | 1996年 |
十代目柳家小三治 | 2014年 |
女性落語家の名人一覧
男社会の落語界の中で、女性落語家がプロとして認定されるようになったのは1980年代以降。
1975年に入門した露の都(つゆの みやこ)が、初のプロの女性落語家になります。
女性で初めて真打に昇進したのは、1993年の三遊亭歌る多(さんゆうてい かるた)と古今亭菊千代(ここんてい きくちよ)でした。
現在真打に昇進している落語家で有名な女性落語家をあげてみました。
落語家名 | 真打昇進年 |
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三遊亭歌る多(さんゆうてい かるた) | 1993年 |
古今亭菊千代(ここんてい きくちよ) | 1993年 |
桂右團治(かつら うだんじ) | 2000年 |
林家きく姫(はやしや きくひめ) | 2001年 |
春風亭鹿の子(しゅんぷうてい かのこ) | 2010年 |
川柳つくし(かわやなぎ つくし) | 2013年 |
2021年7月現在、女性落語家は50名以上いると言われています。
女性落語家の歴史は浅く、名人と認められている落語家がいないのが現状です。
落語で有名な人!演目別おすすめ
落語家には得意とする噺や噺のジャンルがあります。
同じ落語を聴くなら、名人の名落語が聴きたいですよね。
ここでは有名な演目ごとに、おすすめの落語名人をご紹介します。
①らくだ
「らくだ」は登場人物が多く酔っ払いが登場するため、人物の演じ分けや酔う演技も必要な落語をするのに難しい噺です。
らくだの評判が特に高い、六代目笑福亭松鶴で聴いてみましょう。
②芝浜
夫婦の愛情を描いた人情噺で、夢オチの例えとして現在でも馴染みのある「芝浜」。
七代目立川談志の芝浜は、伝説の落語と言われました。
③野ざらし
噺の途中で歌いのある、明るい噺の「野ざらし」。
「野ざらしの柳好(りゅうこう)」の異名をとっていた、三代目春風亭柳好の野ざらしを是非聴いてください。
④鰍沢
幕末に「小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬」の三題を使って、三遊亭円朝によって作られた三題咄。
特に六代目三遊亭圓生の「鰍沢」は、作中で演じる元遊女の色気が一番と評判です。
⑤ちはやふる
知ったかぶりをする隠居が、「ちはやふる」の歌の意味をこじつけで解説する滑稽噺。
ちはやふるは、五代目古今亭志ん生が得意だった演目です。
【Q&A】落語の有名・名人でよくある質問
江戸落語の名人といえば?
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昭和期以降で江戸落語の名人と言えば、三代目古今亭志ん朝、五代目春風亭柳朝、五代目三遊亭圓楽、七代目立川談志です。
人気実力ともにあると言われ、昭和後期から平成まで落語四天王と言われました。
落語の怪談噺の名人は誰?
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怪談噺として有名な落語の多くは、江戸時代後期から活躍した初代三遊亭圓朝のよって作られました。
現代でも有名な怪談噺と得意な落語家をご案内します。
- 牡丹灯籠(六代目三遊亭圓生、桂歌丸)
- 真景累ヶ淵(六代目三遊亭圓生、八代目林家正蔵)
- 死神(六代目三遊亭圓生)
落語の有名な名人cdはある?
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落語の名人のcdは販売されています。
「落語名人寄席」は、27名の名人と言われる落語家と得意な噺を収録。
お気に入りの落語家がきっと見つかります。
まとめ
落語有名ランキング1位は? | 三代目 古今亭志ん朝 |
---|---|
落語家の人間国宝について | 落語家は3名認定されている(2021年7月現在)。 |
女性落語家の名人について | 歴史が浅く名人と認められている落語家はいない。 |
いかがでしたか。
落語の名人について知識は深まりましたか。
今回名前をあげた落語家は、動画配信サイトでもすぐに見つけられるくらいどなたも有名な方ばかり。
もし一度も落語を聴いたことのない落語家の方がいましたら、是非チェックしてみて下さいね。
落語の名人と言われるには訳が見つかるはずです。
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