NHKのテレビ番組『ためしてガッテン(2016年~「ガッテン!」にリニューアル)』の司会者としても有名な落語家・立川志の輔。
テレビタレントやラジオパーソナリティーだけではなく、古典落語・新作落語の両輪で大活躍する立川志の輔は、師匠である故・立川談志から「立川流の最高傑作」と認められていました。
ここでは、立川志の輔の古典落語・新作落語のおすすめについてや、
などについて解説します。
それではさっそく見ていきましょう。
「立川志の輔」の落語とは
立川志の輔は富山県出身で、1983年1月、29歳で師匠の立川談志に入門しました。
1983年に師匠・立川談志が落語協会を脱退したこともあり、志の輔は寄席での前座修行は一度もありません。
立川流の噺家として師匠・談志のもとで修業を重ね、1990年に落語立川流真打に昇進します。
古典落語・新作落語の両刀使いで、日本で最もチケットの取れない人気落語家の一人として君臨しています。
古典落語を演じる際は、志の輔オリジナルの解釈を取り入れ、古典に新しい風を吹き込み、古典落語ファンを唸らせます。
そして、志の輔落語の真骨頂でもある新作落語は、これまで落語に興味がなかったファン層からも絶大な支持を得ており、落語の新しいファン獲得に大きく貢献しています。
志の輔落語は新作が凄い?
立川志の輔はこれまでに数多くの新作落語を創作しており、立川志の輔が最初に創作した新作落語は「親の顔」というタイトルの新作落語です。
立川志の輔の「バールのようなもの」という新作落語は、小説家の清水義範の短編小説をもとにした創作落語で、他にも、清水義範の短編小説やエッセイをもとにした『バス・ストップ』(原作・『バスが来ない』)、『みどりの窓口』(原作も同タイトル)などの新作落語があり、こちらも大変好評を得ており、小説家・清水義範からは「自分の作品はいつでも落語にしてもよい」というお墨付きまでもらっています。
その他にも、『買い物ブギ』、『踊るファックス』『はんどたおる』『ガラガラ』など数多くの新作落語を創作し、なかでも『歓喜の歌』は映画化もされ、立川志の輔本人も落語家役で出演しました。
志の輔の落語人気ランキング【動画・YouTube(ユーチューブ)あり】
ここからは、立川志の輔の落語人気ランキングを見ていきましょう。
第1位 みどりの窓口
「みどりの窓口」は、駅にある「みどりの窓口」を舞台に、窓口スタッフとお客さんとのやり取りを扱った噺で、電車好きにはたまらない一席ですが、駅員さんとお客さんとのやりとりの「あるあるネタ」でもありますので、電車好きでなくても誰が聞いても楽しめる新作落語です。
第2位 歓喜の歌
『歓喜の歌』は、2004年の「志の輔らくごInパルコ Vol.9」で初演された新作落語で、ある年の大晦日に公民館で起きた一つの騒動を笑いを交えながらも人情味深く描かれた作品です。
初演の日は、落語のオチ(サゲ)の後、高座の後ろ幕が開き、ひな壇に並んだママさんコーラスグループによって「歓喜の歌」が合唱され、志の輔自身も着物から燕尾服に着替え、指揮者の真似をしました。
第3位 親の顔
「親の顔」は、立川志の輔が初めて創作した新作落語です。
主人公が「八五郎」という名前で、古典落語のような雰囲気もありますが、内容は完全に現代を扱った話です。
笑いどころの多い新作落語で、子を持つ親御さんはより楽しめる内容の落語です。
第4位 バールのようなもの
立川志の輔が、作家の清水義範の短編小説「バールのようなもの」を題材にして作った新作落語です。
非常に落語ファンの間でも人気の高い落語で、日本語の面白さを楽しく学べる内容の新作落語です。
短い落語で楽しめる内容ですので、落語を聞くのが初めての方におすすめです。
第5位 浜野矩随(はまののりゆき)
古典落語「浜野矩随(はまののりゆき)」は、職人の世界の名人を扱った人情噺です。
親が偉大であった場合、跡を継いだ二代目の苦労や、一つの仕事に誇りを持って命がけで精進することの大切さを教えてくれます。
滑稽噺だけではなく、人情噺に興味のある方にはおすすめの落語です。
番外編!快眠・睡眠用でおすすめの志の輔落語
落語「帯久」という噺は、決して愉快な落語ではありません。
「お金」がきっかけで人間関係が悪化するという内容で、落語「帯久」はまるで一本の時代劇映画をみたかのような気分になる落語です。
しっかりと物語を味わいながら、布団の中でゆっくり聞くことをおススメします。
志の輔落語の代表作!名作演目一覧
引き続き、立川志の輔の名作(名演)落語を紹介します。
①中村仲蔵
「中村仲蔵」は落語や講談でも有名な演目です。
歌舞伎役者の中村仲蔵が、自信を失い、役者として腐りかけていたとき、妻の言葉に支えられ、見事に役者として復活を果たす物語です。
人気演目でありますし、是非一度聞いてみて下さい。
②ハンドタオル
日常生活の何気ないやりとりが新作落語のヒントになっているのでしょう。
ある夫婦に新聞勧誘員が「ハンドタオル」を付けるから、新聞を取ってくれとお願いにきます。
しかし新聞契約を勧められる夫婦の返答は、「ドームのチケットを付けるなら新聞とってもよい」といったり、シュークリームをつけるから新聞をただ(無料)にしてくれ、といったり、夫婦と新聞勧誘員との攻防が非常に楽しい落語です。
③忠臣ぐらっ
落語には「仮名手本忠臣蔵」を題材にしたものは多く、「四段目」(上方落語では「蔵丁稚」)、「五段目」「七段目」「中村仲蔵」「淀五郎」など多数の演目があります。
落語は楽しみながら歴史の知識も得られるので、歌舞伎に興味のある方は是非一度「忠臣蔵」を題材にした落語を聞いてみることをおススメします。
④買い物ブギ
立川志の輔の新作落語「買い物ブギ」は、嫁の風邪薬を買いに来た夫とドラッグストアの店員とのやりとりが非常に面白いです。
最終的には店長も出てきて非常にややこしい展開になるのですが、日常生活で本当に起こりそうな展開もあり、リアリティもあって、オチの秀逸な新作落語です。
⑤スマチュウ
現代人にとって携帯電話「スマートフォン」は、日常生活になくてはならない必需品になりました。
携帯電話がなくては生活できない現代人の「携帯あるある」的なトラブルが落語になっています。
非常に面白い内容ですので、是非、若い世代の人たちに聞いてもらいたいですね。
立川志の輔の落語を聴く!CDはある?
志の輔落語のCDは?
立川志の輔のCDは、CDショップはもちろんAmazonでも購入可能です。
多数の演目が販売されていますので、是非一度ご確認ください。
志の輔落語のDVDは?
立川志の輔の落語DVDも多数販売されています。
Parcoでの志の輔独演会シリーズが中心のようですが、Amazonでの星の評価も高く好評のようです。
志の輔ラジオ「落語deデート」は聴ける?
志の輔ラジオ 落語DEデート | 文化放送 (joqr.co.jp)
立川志の輔のラジオ「落語DEデート」は下記のネット局で聴くことができます。
現在はラジコという全国のラジオが無料で聴けるアプリもありますので、是非聴いてみて下さい。
「落語DEデート」のネット局一覧
落語家志の輔の公演!時間はどのくらい?チケットは取れる?
立川志の輔は全国各地で独演会を開催していますが、独演会の公演所要時間はおよそ3時間と考えていいと思います。
また、チケットが取れるかどうかですが、立川志の輔の独演会は日本でも有数のチケットの取れない落語家と言われていますので、当日チケットは販売されないケースも十分想定できます。
必ず事前予約されることをおススメします。
志の輔落語の「大阪」での公演は?
立川志の輔は「大阪」でも独演会を開催しています。
森ノ宮のピロティホールやサンケイホールブリーゼなどの1000人規模の大きなホールでの公演がほとんどです。
2021年8月現在、コロナ禍ということもあり、開催が延期や中止になった公演も数多くあります。
必ず事前に主催者か会場に問い合わせてから出かけましょう。
志の輔落語は富山・金沢・秋田で見れる?
2008年に志の輔の故郷の富山県の富山市中央通りの商業ビル「セプラビル」3階に、北陸銀行グループにより、てるてる亭(定員266名の演芸ホール)を開設し、立川志の輔は『てるてる亭』の「席亭のような、館長のような、番頭のような者」に就任し、ほぼ月に一回、同ホールで公演を行っています。
『てるてる亭』の由来は、立川志の輔の本名の「照雄」から名付けられました。
【Q&A】志の輔落語でよくある質問
ここからは立川志の輔へのよくある質問について解説します。
YouTubeで立川志の輔の落語ライブをやってる?
立川志の輔はYouTubeで落語ライブを行っていません。
しかし現在、落語家が個人のYouTubeチャンネルを開設する動きは加速しています。
可能性は低いでしょうが、今後もしかしたら立川志の輔もYouTubeチャンネルを開設し落語をライブ配信するかもしれません。
落語家志の輔のすべての演目がユーチューブにある?
YouTubeには立川志の輔の落語が多数アップされています。
かなりの本数があがっていますが、YouTubeに志の輔落語のすべての演目があがっているわけではありません。
志の輔の富山弁の落語がある?
立川志の輔は故郷の富山県で公演するときは、マクラは富山弁で話すことが多いようです。
さすがに落語は江戸落語なんで関東弁でされるでしょうが、落語家の中には英語落語や中国語落語、韓国語落語などの外国語で落語をする人も少数ですが存在します。
また日本の方言の博多弁落語や沖縄の方言を使った落語をされる方もいます。
ですので、富山弁落語があってもなんら不思議はありません。
まとめ
今回は、立川志の輔の落語について解説しました。
師匠の立川談志が「立川流の最高傑作」と認めた立川志の輔。
古典落語と新作落語の両刀使いで、テレビやラジオでも活躍する日本を代表する落語です。
落語をはじめて聞く方は、立川志の輔から聞くことをお薦めします。
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