冬頃に急に振っては、さっとやむ通り雨を指す「時雨」。
その様子は冬ならではのもの寂しさを感じさせると、松尾芭蕉をはじめ多くの俳人が冬の句に用いました。
今回は季語「時雨」について、小季語や季節・使用された俳句について紹介します。
時雨の季語はいつ?
子季語・傍題 | 朝時雨 夕時雨 村時雨 北時雨 小夜時雨 片時雨 時雨雲 時雨傘 時雨心地 時雨の色 月時雨 松風の時雨 |
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時期 | 冬 10月下旬~12月 |
解説 | 冬の通り雨を指す語。 振ってはやむたびに冬が深まる様子から、 寂しさを表す句によく用いられている。 |
時雨の季語を使った俳句
俳句 | 作者 |
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一時雨 礫や降て 小石川 | 松尾芭蕉 |
この海に 草鞋捨てん 傘時雨 | 松尾芭蕉 |
冬近し 時雨の雲も ここよりぞ | 与謝蕪村 |
北しぐれ 馬も故郷へ 向て嘶く | 小林一茶 |
きぬぎぬを ひきとめられて しぐれけり | 正岡子規 |
ともし火の 一つ残りて 小夜時雨 | 正岡子規 |
日の脚に 追はるる雲や はつしぐれ | 加賀千代女 |
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