俳句「夏」の季語を使った例は?【高校生・小学生・中学生向け】

夏の俳句

「俳句ってなんだかとっつきにくい」「古語が使われているから意味が分かりにくい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は小学生・中学生も分かりやすい身近な題材を詠んだ俳句から、花火や夏祭りなどの季語を使った句まで、イチオシの句を紹介・解説します。

また、今回取り上げた句には誰しもが経験したことのある体験や感情を詠んだ句も多く掲載しました。

共感できる句がたくさんあり、俳句の「とっつきにくい」というイメージが変わるかもしれませんよ。

俳句の夏の季語は?

俳句の春は旧暦の立夏(5月5日、6日頃)から立秋(8月7日、8日頃)までを指します。

時候立夏 夏浅し 夏めく 夏至 白夜 短夜 晩夏 夏の夕 夏の夜 梅雨明 冷夏 土用 盛夏 暑さ 極暑 熱帯夜 秋近し
天文夏の月 夏の星 夏の雨 夏の風 五月晴 五月闇 五月雨 梅雨 黒南風 炎天 入道雲 夕立 雷
地理夏景色 山滴る 夏の湖 夏の海 植田 皐月富士 夏空 赤富士 青田 滝
人事(生活)夏服 網戸 蚊帳 草取 田植 団扇 サングラス 日傘 麦藁帽子 風鈴 プール
行事夏場所 端午 山開 海開 朝顔市 鬼灯市 夏休み 帰省 祇園祭 暑中見舞い 高校野球
忌日鑑真忌 朔太郎記 業平忌 晶子忌 桜桃忌 鷗外忌 秋櫻子忌 河童の忌 露伴忌 谷崎忌
動物蝙蝠 青蛙 蜥蜴 守宮 山椒魚 蛇 巣立鳥 郭公 夏鴨 青鷺 白鷺 海猫 熱帯魚
植物桜の実 桐の花 石楠花 百日紅 蚕豆 栗の花 さくらんぼ 青林檎 柘榴の花 青薄

夏の俳句19選

さっそく夏の俳句を鑑賞していきましょう。

夏の俳句
小学生におすすめ
目には青葉ほととぎすはつ松魚
青蛙おのれもペンキぬりたてか
大の字に寝て涼しさよ淋しさよ
夏の俳句
中学生におすすめ
ゆるやかに着てひとと逢う蛍の夜
端居してただ居る父の恐ろしき
夏草や兵どもが夢の跡
夏の俳句
高校生におすすめ
美しき緑走れり夏料理
五月雨をあつめて早し最上川
万緑の中や吾子の歯生え初むる
花火の俳句ねむりても旅の花火の胸にひらく
夏祭りの俳句妹が居の宰相山も夏祭
蝉の声の俳句閑さや岩にしみ入る蝉の声
初夏の俳句さきがけて初夏の山草花は黄に
夏休みの俳句夏休みも半ばの雨となりにけり
夏至の俳句夏至の日を沈めはじめし夜の会議
立夏の俳句夏来たる市井無頼の青眼鏡
夏の終わりの俳句一振りのセンターフライ夏終る
夏の空の俳句空き缶がいつか見ていた夏の空
夏の海の俳句踏切を渡れば一気夏の海

夏の季語の俳句で小学生におすすめの有名な句は?

初かつお

引用元:アサヒビール-カツオの和風マリネ | ズバうま!おつまみレシピ

目には青葉ほととぎすはつ松魚 引用元:暮らし歳時記-目には青葉 山ほととぎす 初鰹|暮らしの中の歳時記

作者名山口素堂
出典元(本)江戸新道
出版年延宝六年
季節
季語青葉 ほととぎす はつ松魚(季重なりの句:季語が複数使われている句)

青葉が生い茂っているのが見える。ほととぎすの鳴き声がする。そして、初鰹の美味しい季節だなあ。
視覚・聴覚・味覚をフルに使って初夏を満喫しています。

青蛙おのれもペンキぬりたてか 引用元:俳句の教科書-【青蛙おのれもペンキぬりたてか】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!

作者名芥川龍之介
出典元(本)芥川龍之介全集9
出版年大正7年
季節
季語青蛙

青蛙のテカテカと光る体をみて「ペンキぬりたてか?」と呼びかけた、という意味です。
なぜ「おのれ『も』」なのかというと、ルナールというフランスの小説家がよんだ詩に「蛙―ペンキ塗りたてご用心」という句があるためで、本歌取り的な手法がとられています。
本歌取りとは和歌の作成技法で、有名な句を取り入れて歌を作るやり方です。
芥川はこちらの句をルナールの詩のパロディとすることで、元の歌が分かる人にはくすっと笑える句にしています。

大の字に寝て涼しさよ淋しさよ 引用元:深秋会-大の字に寝て涼しさよ淋しさよ

作者名小林一茶
出典元(本)七番日記
出版年文化10年
季節
季語涼しさ

一人で遠慮なく大の字に寝られて涼しくて良いが、誰もいないのが寂しい。
一茶は当時独身で、家にひとりで居る寂しさを感じたのだと思います。誰しも経験したことがある日常の一コマであり、共感する方も多いのではないでしょうか。

夏の俳句で中学生におすすめの有名な句は?

蛍

引用元:WIRED.jp-「日本のホタル」:幻想的な写真が世界で人気

ゆるやかに着てひとと逢う蛍の夜 引用元:自省録 -meditations- -【百人一句:43】ゆるやかに着て人と逢ふ蛍の夜

作者名桂信子
出典元(本)月光抄
出版年1949年
季節
季語

和服をあえてゆるく着て、蛍の舞う夜に心を許した人に会いに行く、というなんとも色気のある句です。襟元を開けて、少しだけはだけた状態で出かけていく。それを確信犯的に見せたい人、つまり好きな人に会いに行くのでしょう。

端居してただ居る父の恐ろしき 引用元:深秋会-端居してただ居る父の恐ろしき

作者名高野素十
出典元(本)初鴉
出版年昭和22年
季節
季語端居

端居とは縁側で涼むこと。ただじっとしているだけの父に恐ろしさを感じたという句。
縁側が家の中で一番涼しい場所だが、父に陣取られていては行くことができない。父への近づきがたさはどこの家でも感じるものなのかなと思わせられます。

夏草や兵どもが夢の跡 引用元:「居酒屋おくのほそ道」-芭蕉名句選|文藝春秋|雑誌 [web連載]|オール読物

作者名松尾芭蕉
出典元(本)奥の細道
出版年元禄7年
季節
季語夏草

言わずと知れた松尾芭蕉の名句。藤原氏が栄華を極めた土地に立ち、歴史に思いを馳せている。しかし今はただ夏草だけが生えているだけの土地……その現実と過去のギャップが対比的な句です。

夏の俳句で高校生におすすめの有名な句は?

オクラがのったそうめん

引用元:みんなの暮らし日記ONLINE-これで今年の夏は困らない!そうめんの簡単アレンジレシピ7つ (7/7)

美しき緑走れり夏料理 引用元:古志会員による一句鑑賞-美しき緑走れり夏料理 星野立子

作者名星野立子
出典元(本)笹目
出版年昭和25年
季節
季語夏料理

夏の料理の総称を表す「夏料理」という言葉。ガラスに盛り付けられたキュウリの酢の物や、そうめんにのったネギやオクラなどの緑が鮮やかに、涼し気に見えたのを表現したのでしょう。
毎年夏になるとさまざまなところで目にする句です。

五月雨をあつめて早し最上川 引用元:同志社女子大学-「五月雨を集めて早し最上川」(芭蕉)

作者名松尾芭蕉
出典元(本)奥の細道
出版年元禄7年
季節
季語五月雨

こちらも松尾芭蕉の句。推敲の後に今の句になったといわれている。
最初は「五月雨を集めて涼し最上川」と川のあたりに吹く風の涼しさを詠んだ句でした。しかし、実際に船で最上川の川下りをした際、川の流れが早かったことから、「早し」と改めています。

万緑の中や吾子の歯生え初むる 引用元:ちくまの教科書-国語通信 > 連載 > 授業実践例 > 第三章 俳句

作者名中村草田男
出典元(本)火の鳥
出版年昭和14年
季節
季語万緑

万緑というのは真夏の深い緑色になった草木を指します。そんな中、わが子の歯が生え始めた、という情景が詠まれています。
見渡す限りの豊かな緑と、小さな小さな白い歯という、量と色の対比が印象的な句です。

花火の俳句でおすすめの句は?

花火

ねむりても旅の花火の胸にひらく 引用元:今月の一句-ねむりても旅の花火の胸にひらく  大野林火

作者名大野林火
出典元(本)冬雁
出版年昭和22年
季節
季語花火

作者は旅先で偶然花火を見る。眠りにつこうとしても、美しい花火の残像が目に焼き付いて離れないという句。
「胸にひらく」としたところが、心に沁みついて忘れられない花火を上手く表現しています。

夏祭りの俳句でおすすめの句は?

夏祭り

妹が居の宰相山も夏祭 引用元:中杉隆世の俳句の世界-~道草~ 今月の兼題と例句  十三. 祭(まつり)と 朴の花(ほおのはな)

作者名山口誓子
出典元(本)凍港
出版年昭和3年
季節
季語夏祭

妻の居る宰相山も、夏祭りをやっているなあという句。
宰相山は大阪の地名です。作者は宰相山に新居を構えたばかりだったそうです。

蝉の声の俳句でおすすめの句は?

静かな森

閑さや岩にしみ入る蝉の声 引用元:俳句の教科書-【閑さや岩にしみ入る蝉の声】俳句の季語や意味・表現技法・作者など徹底解説!!

作者名松尾芭蕉
出典元(本)奥の細道
出版年元禄2年
季節
季語蝉の声

なんて静けさだ。岩にしみ入るように蝉が鳴いている、という意味の句ですが、普通だったら蝉が鳴いているので静かではないのでは?という点で面白味があります。想像は読者に委ねられますが、蝉の鳴き声すらも岩に吸い込まれるくらい静かさが勝っているということかと推察します。

初夏の俳句でおすすめの句は?

野の花

さきがけて初夏の山草花は黄に 引用元:ジャパノート -日本の文化と伝統を伝えるブログ--初夏の俳句 20選 -緑風-

作者名飯田蛇笏
出典元(本)春蘭
出版年昭和22年
季節
季語初夏

初夏の山の景色を描写した俳句です。
山草の緑と花の黄色のコントラストが目に浮かび、夏を先駆けて感じることができる情景です。

夏休みの俳句でおすすめの句は?

夏の雨雲

夏休みも半ばの雨となりにけり 引用元:ジャパノート -日本の文化と伝統を伝えるブログ--夏休みの俳句 25選 -夏景-

作者名安住敦
出典元(本)新歳時記・夏
出版年昭和64年/平成元年
季節
季語夏休み

夏休みも後半に差し掛かり、秋を予感させる雨が降ってきた。もうそろそろ夏休みも終わってしまうなあという子供の頃の寂しさを思い出す一句です。

夏至の俳句でおすすめの句は?

夕暮れ

夏至の日を沈めはじめし夜の会議 引用元:日々の暮らしを記憶に刻む-夏至にかかわる俳句30句を選ぶ 

作者名稲畑汀子
出典元(本)ホトトギス
出版年平成10年
季節
季語夏至

北半球では一年で昼がもっとも長く、夜がもっとも短くなる夏至。
あたかも自分たちで会議を始めたいばかりに早めに日を沈めたかのような表現。
どんな会議が行われるのだろう?ファンタジーの世界の導入のようなワクワクする句です。

立夏の俳句でおすすめの句は?

サングラス

夏来たる市井無頼の青眼鏡 引用元:All About -2/3 田舎を楽しむ72の流儀:5月 [田舎暮らし]

作者名佐藤雅男
出典元(本)俳諧歳時記
出版年昭和43年
季節
季語夏来る

夏が来るときの気持ちの高ぶりを詠んだ句。
市井無頼(しせいぶらい)とは、街に住む不良。
作者は青眼鏡…色付きの伊達眼鏡をかけて市井無頼ぶる。
どうして夏には「羽目を外したい」という気持ちが湧きおこるのでしょうね。

夏の終わりの俳句でおすすめの句は?

野球ボール

一振りのセンターフライ夏終る 引用元:All About-日本は季節とコラボする…… 八月:雁来月 [田舎暮らし] 

作者名八木忠栄
出典元(本)雪やまず
出版年平成13年
季節
季語夏終る

夏の終わりと甲子園は相性の良い組み合わせだと感じます。センターフライで終わった試合の虚しさと、「ああ、これでもう夏は終わったんだな」という気持ちが湧き出てきます。

夏の空の俳句でおすすめの句は?

夏の空

空き缶がいつか見ていた夏の空 引用元:chuo1976-空き缶がいつか見ていた夏の空

作者名津沢マサ子
出典元(本)角川大歳時記 夏
出版年平成18年
季節
季語夏の空

「いつか」とはいつなのか?もしかしてこれは何かの比喩なのか?いろいろな想像が膨らむ一句。「空き」と「空」と、同じ漢字が使われていることも意味ありげで、この句について思いを巡らせてしまいます。

夏の海の俳句でおすすめの句は?

海

踏切を渡れば一気夏の海 引用元:cafe SCENE-海の日

作者名大輪靖宏
出典元(本)夏の楽しみ
出版年平成19年
季節
季語夏の海

海にだんだん近づいていき、踏切を越えて一気に視界が開けて水平線が現れた、という様子を詠んだ句。
海が目前に迫ってくると海に向かう足取りが早くなりますよね。なんだか懐かしい一句です。

まとめ

夏の山

この記事では夏の俳句を紹介・鑑賞してきました。
「誰もが感じているけれど誰もが言わなかったこと」が詠まれている俳句は秀句と言われています。
今回取り上げた俳句は、そういった共感できる句もあったのではないでしょうか。

皆さんにとってお気に入りの夏の句が見つけられたら嬉しいです。

 

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