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7月の季語を使った俳句|有名な句10例

俳句

7月の季語の俳句梅雨が明け、いよいよ夏到来!「蝉」「花火」「風鈴」など、7月の季語には夏の風物詩がそろっています。そんな7月の俳句にはどのようなものがあるのでしょうか?

今回は7月の季語が使われているおすすめの俳句をご紹介します。

また、小学生・中学生・高校生の課題などで参考にできるように句の意味も解説していきます。

7月の季語

夏を三つに分けたうちの最後、晩夏の頃にあたる7月。夏の盛りを感じる季語が並びます。

時候 半夏生 梅雨明 暑し 涼し 土用 夜の秋
天文 白南風 送り梅雨 雲の峰 旱星(ひでりぼし) 夕立 夕凪 夕焼け
地理 夏の山 滝 青田 清水 土用波
人事(生活) ビール 花火 水中花 風鈴 噴水
行事 鬼灯市 祇園祭 朝顔市 巴里祭
忌日 栄西忌 鴎外忌 河童忌 谷崎忌
動物 蝉 空蝉 金魚 黄金虫 羽蟻
植物 睡蓮 緑陰 茗荷の子 草いきれ 昼顔
食物 鯵 鱧(はも) 胡瓜 茄子 土用鰻

7月の有名な俳句10選

ほおずき

鬼灯市夕風(ゆうかぜ)のたつところかな 引用元:深秋会-鬼灯市夕風のたつところかな

作者名 岸田稚魚
出典元(本) 筍流し
出版年 1972年
季節
季語 鬼灯市

7月9、10日に東京浅草寺の境内に並ぶ鬼灯市。夕暮れに風が立ち涼しさを感じた、という句です。7月10日の観音菩薩の縁日に参詣すると四万六千日分の参詣に相当する功徳があるといいます。

美しき緑走れり夏料理 引用元:古志会員による一句鑑賞-美しき緑走れり夏料理 星野立子 

作者名 星野立子
出典元(本) 笹目
出版年 1950年
季節
季語 夏料理

キュウリの一本付けや、そうめんのあしらいに敷かれた緑の葉など、夏の料理の緑色の涼しさが目に浮かびます。

7月の俳句で小学生におすすめの有名な句は?

睡蓮

睡蓮や水をあまさず咲きわたり 引用元:版元ドットコム-菫濃く 深見けん二(著) – ふらんす堂

作者名 深見けん二
出典元(本) 菫濃く
出版年 2013年
季節
季語 睡蓮

水面が見えなくなるくらい睡蓮の花が咲きわたっている様子が描かれています。日本で自生する睡蓮は、未の刻(午後2時)に開くことから「未草」と名付けられました。

雲の峰いくつ崩れて月の山 引用元:奥の細道 朗読-雲の峰いくつ崩れて月の山

作者名 松尾芭蕉
出典元(本) おくのほそ道
出版年 1702年
季節
季語 雲の峰

雲の峰とはもくもくと立ち上がった積乱雲(入道雲)のこと。月の山は月山という山形県にある出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)のうちの一つ。積乱雲が崩れて山になったように、雄大なたたずまいだと月山を評しています。

7月の俳句で中学生におすすめの有名な句は?

滝

滝落ちて群青世界とどろけり 引用元:俳句の教科書-【滝落ちて群青世界とどろけり】俳句の季語や意味・表現技法・鑑賞文・作者など徹底解説!!

作者名 水原秋桜子
出典元(本) 帰心
出版年 1954年
季節
季語

和歌山県にある那智の滝を詠んだ句です。「群青世界」は水原秋桜子が作った言葉で、滝つぼの深い水の色や山々の深い葉の色を指しています。群青世界という言葉から壮大な景色と色彩、とどろけりから滝が落ちるゴウゴウとした音が聞こえ、視覚・聴覚を刺激する句になっています。

逢ひたきか逢ひたし白南風応へけり 引用元:575筆まか勢-黒南風 の俳句

作者名 山田みづえ
出典元(本) 忘・不忘
出版年 1982年
季節
季語 白南風

白南風とは、梅雨が明ける頃に吹く南風のこと。梅雨雲を吹き飛ばして夏の到来を知らせる風です。梅雨の最中に吹いて空を暗くする黒南風と対になっています。「逢ひたきか逢ひたし」という受け答えが白南風の明るさと相まって未来への希望を感じます。

海の紺白く剥ぎつつ土用波 引用元:575筆まか勢-土用浪 の俳句

作者名 瀧春一
出典元(本) 瀧春一全句集
出版年 1988年
季節
季語 土用波

土用波とは7月20日~8月6日の土用の頃に太平洋沿岸に押し寄せる高波のこと。
作者には覆いかぶさるように立つ波頭が、海の紺色をはぎ取り白くなっているように見えました。

7月の俳句で高校生におすすめの有名な句は?

夕立

さつきから夕立の端にゐるらしき 引用元:DANAnet(ダーナネット)-『気づきの俳句──俳句でマインドフルネス──』(7)

作者名 飯島晴子
出典元(本) 儚々
出版年 1996年
季節
季語 夕立

夏の夕方に降る局所的で激しい雨、夕立。作者は夕立の雲の端に居るようで、先ほどから雨が降ったりやんだりしています。

灯の下の波がひらりと夜の秋 引用元:季語と歳時記-夜の秋(よるのあき) 晩夏

作者名 飯田龍太
出典元(本) 童眸
出版年 1959年
季節
季語 夜の秋

日中は暑い盛りでも、夜だけは秋めいた感じのすることを夜の秋といいます。灯に照らされた波が軽やかに波頭を立てるのを見て、秋の気配を感じたという句です。

マヨネーズおろおろ出づる暑さかな 引用元:俳句季語一覧ナビ-マヨネーズを使用した俳句

作者名 小川軽舟
出典元(本) 近所
出版年 2001年
季節
季語 暑さ

暑さでゆるくなったマヨネーズが「おろおろ」出てくるというオノマトペが面白いです。まるでマヨネーズ自体も暑さにやられているかのようです。

まとめ

夏

この記事では7月の季語の俳句を紹介してきました。夏真っ盛りの頃を感じる俳句が多く詠まれていましたね。ぜひみなさんもお気に入りの7月の俳句を見つけてみてください。

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