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蛙の季語は春・夏どっち?著名な俳人の俳句も紹介

俳句

蛙の季語は春夏どっち

春は様々な生物が冬眠から目覚め、活発に動き始める季節。

オタマジャクシや蛙の姿を見かけると、いよいよ春本番という気持ちになりますよね。

今回は季語「蛙」の子季語・関連季語の解説や有名な俳句例を紹介します。

蛙の季語はいつ?

子季語 殿様蛙・赤蛙・土蛙・遠蛙・昼蛙・夕蛙
夜蛙・筒井の蛙・蛙合戦・鳴く蛙・苗代蛙・田蛙
関連季語 夏蛙・雨蛙・青蛙・河鹿・蝌蚪・蟇・牛蛙
時期 三春
解説 両生類カエル目に分類される動物の総称。
ほとんどは日本各地の水辺または湿地帯に生息するが
木の上や土中に棲むものもある。
「かわず」は元来カジカガエルを指す語であったが、
平安時代頃より「かえる」と同意義となった。

蛙の子季語・関連季語を解説

子季語・関連季語にはさまざまな蛙の種類や元気に鳴く姿を表す語がたくさん。

関連季語には「夏の蛙」を表す語もあります。

「春の蛙」と「夏の蛙」の句の違いを詠み比べるのもいいですね。

子季語 解説
殿様蛙 体長5~9cmほどのアカガエル科の蛙。
「金銭蛙」という別名称も。
赤蛙 アカガエル科の蛙。赤茶色の体色が特徴的。
土蛙  アカガエル科の蛙。
土色の体色で背中にいぼや隆起がある。
遠蛙 遠くに見える蛙のこと。
また遠くから聞こえる蛙の声を指す。
昼蛙 昼間にみられる蛙。
夕蛙 夕方にみられる蛙。
夜蛙 夜にみられる蛙。
筒井の蛙 井戸の中の蛙。
蛙合戦 繁殖期に水場に集まり、
オス達がメスを奪い合う様子。
鳴く蛙 繁殖期にオスがメスに選んでもらえるよう、
大きな声で鳴く様子。
苗代蛙 稲の苗を育てる田に住む蛙を指す。
田蛙 田に住む蛙を指す。
田に水が張る頃、オスは繁殖のために鳴き始める。
関連季語 解説
夏蛙 夏にみられる蛙。
雨蛙
枝蛙(えだかわず)
アマガエル科の蛙。
体色は黄緑色で青蛙と大変似ているが、
雨蛙は一回り小さい。枝蛙とも呼ばれる。
青蛙 アオガエル科の蛙。
真緑の体色で樹上に住み着く。
河鹿 カジカガエルを指す。
鳴き声が鹿に似ることから名づけられた。
蝌蚪(かと) 蛙の幼生を指す。オタマジャクシ。
蟇(ひき) ヒキガエル科の蛙の別称。陸に住む。
ガマ・イボガエルとも呼ばれる。

蛙の季語を使った俳句

俳句 作者
干し傘を 畳む一々 夕蛙 芥川龍之介
古池や 蛙飛込む 水の音 松尾芭蕉
閣に座して 遠き蛙を きく夜哉 与謝蕪村
やゞ枯れし 秣にとぶや 青蛙 高浜虚子
早乙女の 蛙にわたす 日暮哉 尾崎紅葉
大いなる 月に出あひし 蛙かな 阿部みどり女
けたけたと 三老人に 蛙鳴く 山口青邨

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