日本の春を彩る花「梅」
春の句には欠かせない重要な季語の1つです。
今回は季語「梅」の子季語・関連季語の解説や有名な俳句例を紹介します。
梅の季語はいつ?
子季語 | 好文木・花の兄・春告草・匂草・風待草・初名草 野梅・梅の宿・梅の里 |
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関連季語 | 紅梅・冬の梅・青梅 |
時期 | 初春(立春から3月) |
解説 | 寒さが残る早春の時期に小さな白い花を咲かせる。 その愛らしい姿は古来より愛され、 俳句や短歌・小説など多くの作品に登場する。 菅原道真は梅の花を愛でており、左遷の際に 「東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春を忘るな」という和歌を残した。 |
梅の子季語・関連季語の解説
梅の子季語・関連季語には、「春を告げる花」「春風を運ぶ花」などの意がこめられた別称が多く見られます。
句の情景に合わせて、使い分けてみましょう。
子季語 | 解説 |
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好文木 (こうぶんぼく) |
梅の別称。 中国晉の武帝が学問に励んだ際は花が開き、 学問を怠った時は開かなかったという故事 が元となっている。 |
花の兄 (はなのあに) |
梅の別称。 年の初めに花開くため、 咲く順番を兄弟に見立てて兄と呼ばれる。 |
春告草 (はるつげぐさ) |
梅の別称。 春の訪れを告げる花としてつけられた。 |
匂草 (においぐさ) |
梅の別称。 香りが高いことからつけられた。 |
風待草 (かぜまちぐさ) |
梅の別称。 春風を運ぶ花という意味が込められている。 |
初名草 (はつなぐさ) |
寒梅の別称。 |
梅の里 | 梅がたくさん咲いている里。 |
梅の宿 | 梅が周囲にたくさん咲いている家や宿。 |
野梅 | 野山に自生する梅。 |
梅が香 | 梅の香りのこと。 |
関連季語 | 解説 |
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紅梅 | 仲夏の季語。まだ熟していない青い梅の実を指す。 |
青梅 | 晩冬の季語。寒い時期から花を咲かせる梅のこと。 |
冬の梅 | 初春の季語。梅の種類で赤い花をつけるもの。 |
梅の季語を使った俳句
俳句 | 解説 |
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日曜に 遊びにござれ 梅の花 | 芥川龍之介 |
ゆく雲に 野梅は花の なごり哉 | 飯田蛇笏 |
まつ青に 鐘は響きぬ 梅の花 | 川端茅舎 |
梅が香や 流行出したる 白博多 | 井上井月 |
咲事に 日を撰ばずや 梅の花 | 加賀千代女 |
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