初夏にバラのような大輪を咲かせる牡丹。
その美しさから「花の王」とも呼ばれており、多くの名句に登場しています。
今回は季語「牡丹」の時期や子季語1つ1つの意味を紹介します。
牡丹の季語はいつ?
子季語 | ぼうたん・深見草・白牡丹・牡丹園・狐の牡丹など |
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関連季語 | 寒牡丹・牡丹の芽・牡丹焚火・牡丹鍋 草牡丹・牡丹の接木など |
春 | 初春 3月中旬 |
夏 | 初夏 4月~6月 |
秋 | 仲秋 9月~10月 |
冬 | 三冬 10月~12月 |
春の牡丹の季語
春は牡丹が芽吹く季節。
牡丹の可愛らしい芽は、春の訪れを感じさせる季語として使われています。
季語 | 解説 |
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牡丹の芽 | 牡丹が地中から朱色の芽を出し、 春の訪れを知らせている様子。 |
夏の牡丹の季語
夏は牡丹の旬の季節です。
夏の句を鮮やかに彩る季語が集まります。
季語 | 解説 |
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牡丹 | 桃や白、黄色の色鮮やかな大輪を咲かせる。 |
深見草・富貴草 二十日草 |
牡丹の別称。 |
白牡丹 | 白い牡丹。 |
牡丹園 | 牡丹が咲く庭。 |
狐の牡丹 山狐の牡丹 |
キンポウゲ科の多年草。 春から秋にかけて小さな黄色の花をつける。 |
松葉牡丹 | スベリヒユ科の一年草。 通常の牡丹より小さく、高温や乾燥に強い。 |
秋の牡丹の季語
秋は来年の開花に備えて、繁殖を行う季節。
そのため株を移し替えたり、接木を行う様子が季語となっています。
季語 | 解説 |
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牡丹の根分 | 牡丹を繁殖させるため、良い株を移し替えること。 |
牡丹の接木 | 牡丹を繁殖させるため、別の牡丹を枝の切断面から 接着すること。 |
牡丹植う | 牡丹を植える様子。 |
草牡丹 | 山に自生するキンポウゲ科の低木で、 秋に紫の花を咲かせる。 葉の形が牡丹と類似している。 |
冬の牡丹の季語
冬は寒牡丹や葉牡丹の旬の時期。
またシーズンが終わった夏牡丹を供養する様子も、季語として登場します。
季語 | 解説 |
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葉牡丹・牡丹菜 | キャベツに似た形をした牡丹で、 ハナキャベツという別称をもつ。 |
寒牡丹・冬牡丹 | 冬から春に咲く牡丹。 |
牡丹鍋 | 猪肉を使った鍋料理。煮込んだ猪肉が 牡丹のように見えることからつけられた。 |
牡丹焚火・牡丹焚く 牡丹供養 |
咲き終わった牡丹の枯れ枝を、 感謝の気持ちをこめて焚く様子。 |
牡丹粗朶 | 牡丹焚火のために枝を切って集めること。 |
牡丹の季語を使った俳句
俳句 | 作者 |
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牡丹切て 気の衰へし 夕かな | 与謝蕪村 |
牡丹散つて うちかさなりぬ 二三片 | 与謝蕪村 |
美服して 牡丹に媚びる 心あり | 正岡子規 |
おほぎやうに 牡丹嗅ぐ娘の 軽羅かな | 飯田蛇笏 |
是程と 牡丹の仕方 する子哉 | 小林一茶 |
ぼうたんを 剪るに怺へし 掌 | 原裕 |
牡丹園 父恋ふほどの 日和にて | 原裕 |
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